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インサイドセールスとテレアポの違いとは?インサイドセールス運用のポイントも解説

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【茂野明彦氏監修】
インサイドセールス組織の作り方とは

オンライン上で顧客との関係性を築く手法として、インサイドセールスとテレアポという2つの異なった営業スタイルが注目されています。インサイドセールスはオンラインでの様々な媒体によるコミュニケーションを主体として、顧客とより深い関係を築く営業手法です。一方、テレアポは直接電話を通じて顧客にアプローチし、商談や面談の機会を模索します。

本記事では、インサイドセールスとテレアポの違いについて詳しく解説します。
さらにインサイドセールスを利用するメリットや、運用方法にも焦点を当てていきます。ぜひ最後までご覧ください。

目次

インサイドセールスとテレアポの具体的な違いとは

近年、特にBtoB企業において、インサイドセールスが効果の高い手法であるという認識が広まりつつあり、これまで訪問営業(フィールドセールス)を主軸としていた企業も、次第にインサイドセールスの手法を導入する傾向が高くなっています。

ただ、従来からテレアポ(テレフォン・アポイントメント)という電話営業手法も存在しており、これら2つを混同しているケースも依然として少なくありません。
まずは、インサイドセールスとテレアポの具体的な違いについて、5つの観点から見ていきましょう。

1.目的の違い

1つ目の違いは、それぞれの目的にあります。
テレアポの主な目的は、アポイントを獲得することです。もちろんその過程では、見込み客の抱える課題を聞き取り、信頼関係を構築していく必要がありますが、最終的にはアポ獲得をゴールとしています。

一方インサイドセールスでは、見込み顧客とコミュニケーションを取ることにより、良好な関係を築くことが重要視されます。最終的にはアポイントから成約に繋がることが目標でありつつも、その過程で顧客との信頼関係を丁寧に構築し、質の高いリードを営業に引き渡すことが焦点とされています。アポイントメントの確保や受注が焦点ではなく、むしろ見込み客の育成に注力しています。

2.成果指標の違い

2つ目は、成果指標の違いです。
テレアポにおける成果指標は、基本的にはアポイント数や架電数といった数的指標が基準となります。

対してインサイドセールスの成果指標は、会社の方針や業務評定の方針に応じて変動します。
例えば、企業が独自に設定する指標としては、「顧客の課題をどれだけ把握できたか」や「ニーズを適切に理解できたか」という項目も挙げられています。また、「具体的な解決策をどれだけ的確に提示できたか」が評価の要因となる場合もあります。これらの指標は企業によって異なります。

【参考記事】インサイドセールスで成果が出ない時に、見直すべきKPIの項目と設定方法を詳しく解説!▶

3.時間軸の違い

3つ目は、時間軸の違いです。
テレアポは、短期間の成果に焦点を当てて活動することが多いです。例えば、営業部隊が一斉に顧客リストの上から順番に電話をかけ、アポイントを獲得しに行く、といったやり方が考えられます。

一方でインサイドセールスは、見込み顧客(リード)に対してアプローチすることで、長期的に顧客との関係性を構築していくやり方が一般的です。短期的なアプローチを行ってしまった場合、見込み顧客を十分に育成することが難しく、結果的に営業部門に質の低いリードを引き渡すことにつながってしまいます。

4.アプローチ方法の違い

4つ目は、アプローチ方法の違いです。
テレアポでは、見込み顧客の獲得が主な目的であり、例えば展示会等で得た見込み顧客の情報リストをもとに電話アプローチを行います。短期的な成果が求められることが多いため、興味を示さない態度を取られた場合には、追加でのアプローチは基本的に行いません。

インサイドセールスでは、時間をかけた関係構築が重視され、同じ相手に定期的に何度もアプローチすることが主流です。仮に初回アプローチの時点で成約の確率が低くても、顧客の興味やニーズを少しずつ引き出して、関係を深めていきます。
一度興味がない態度を取られたからといって、即座にアプローチ対象から外れることはありません。

5.他部署との連携方法の違い

5つ目は、他部署との連携方法の違いです。
テレアポは、アポイント獲得とその引き渡しが主な役割であり、営業部門に引き渡す上で連携が行われるものの、基本的にそれ以外での関わりはありません。テレアポの目的は新たな機会を生み出すことであり、顧客へのフォローアップ等も実施しないため、テレアポは1つの組織で機能していることが多いです。

インサイドセールスでは、営業部門との緻密な関わりが不可欠になります。見込み顧客を営業部門に引き渡して終わりとせず、なかなか受注まで至らない見込み顧客に対してはインサイドセールスに戻し、再度育成し、その後再び引き渡すといった連携が求められます。この繰り返しにより、見込み顧客の質と成約確率の向上を目指していきます。

インサイドセールスを導入するメリット

近年ではビジネス環境の変化に伴い、インサイドセールスが注目を集めています。
インサイドセールスの最大のメリットは、顧客との深い関係構築に焦点を当てる点にあります。これまでの営業方法とは異なり、電話やメールを通じた頻繁なコミュニケーションが可能で、見込み顧客との信頼関係を丁寧に築くことができます。また、データ分析やリード管理の効果的な活用により、ターゲットに適したアプローチが可能となり、受注確度を向上させることができます。

ここからは、インサイドセールスの具体的なメリットについて見ていきます。

1.顧客のニーズを把握できる

インサイドセールスでは、ヒアリングが重要視されているため、顧客のニーズを細かく把握することができ、次のアクションにスムーズにつなげることが可能です。顧客のニーズを前もって理解できているため、訪問の際にも具体的な提案が行いやすく、商談を円滑に進めることが期待できます。

さらに、最終的に訪問が実現しなかったとしても、定期的にこちらから情報提供を行うなどして接点を保つことで、将来的な成約に繋がる可能性もあります。

2.営業活動を効率化できる

複数の営業が協力してアクションを起こせるため、営業活動の効率性を向上させられることもメリットの1つです。
通常、リード獲得からアプローチ戦略を立て、実際にアポイントを取るまでのプロセスには相当な時間がかかります。

しかし、これらの営業プロセスをチーム内にて継続的に改善することによって、徐々に効率よく無駄のないアプローチが可能となっていきます。接点を保ちながら顧客を育成でき、計画性のあるリードナーチャリングが実現する可能性が高まります。

営業プロセスの中で、人員の交代があっても、情報が限られたセールスパーソンに偏らないため、営業活動はスムーズに継続することができます。情報共有により顧客管理の質が向上して、全体の営業力が強化されることが、インサイドセールスにおいての最大のメリットといえるでしょう。

3.購買意欲の低い顧客に対してもコミュニケーションが取れる

テレアポとは異なり、インサイドセールスは顧客への長期的なアプローチを通じて信頼関係を築いていくことが特徴です。
購買意欲の低い顧客に対しても、気軽にコミュニケーションを取ることができるため、接点を維持しやすく、将来的な顧客の育成にも寄与します。

顧客は、一度手応えがなかったとしても、音沙汰がなくなる企業よりも、信頼関係を築こうとしているのが目に見えてわかる会社の方が、一緒にビジネスをする相手として適切だと感じるでしょう。

インサイドセールス運用のポイントとは

インサイドセールスでは、顧客との関係構築を重視しており、購入意欲が高まっている見込み顧客を営業にスムーズに引き渡すことが主な目的です。
運用にあたって、以下のポイントが重要になります。

1.ターゲットを絞る

インサイドセールスは、テレアポとは異なり、一定の関心を示す顧客に対して電話やメールなどでコミュニケーションを取ります。情報の収集段階や検討開始前の顧客や、既に解決策を検討中の顧客に対して、案件化のタイミングを判断し、適切な時期に営業部門へパスする必要があります。全てのリードに対して上記を実施してしまうと、商談の機会に損失が生じる可能性が高まります。よって、優先順位をつけてターゲットを絞ることが重要です。

優先順位付けの基準は様々ありますが、例えば業界や企業規模といった会社の属性情報や、部署や役職といった担当者の属性情報を活用し、受注確率が高い属性のみに絞ってアプローチする方法が考えられます。
また近年では、インテントデータ(興味関心データ)を使ったアプローチなども盛んになっており、そちらを活用するのもよいでしょう。

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2.クイックレスポンスとタイミング

クイックレスポンスは、インサイドセールスにおいて極めて重要な要素といえます。 メールや電話での問い合わせや依頼に対する返答が遅れると、商談や受注の機会損失が生じてしまう可能性があります。即時の回答が難しい場合であっても、できる限り一次返答を挟むなど、顧客に対して不安を感じさせないような心掛けが重要です。

同時に、リードと接点を持つタイミングも非常に重要となります。BtoBビジネスにおいては、受注に至るまでのリードタイムが長い商材が一般的です。MAツールなどを活用することで、Webサイト訪問やメールマガジンのクリック・資料ダウンロードや問い合わせといった行動を素早く検知してアクションを起こすことが重要になります。

3.徹底した情報管理

徹底したリード情報の管理も、インサイドセールスを実施する上で重要な要素の1つです。

インサイドセールスで使われる情報を分類すると、会社名や事業規模・業種などといった「属性情報」と、課題や関心のある事項・使用しているツールなどの情報・マーケティング活動などの「行動情報」、インサイドセールスや営業での接点などを指す「接点情報」の3つになります。これらの情報を継続的に収集しながら、リアルタイムで日々を更新かけていくことが理想です。

BtoB環境では、電話でのアプローチ時に担当者が部署変動していた・企業合併により社名が変更された・移転に伴い住所や電話番号が変更された、といったケースがよく発生します。また、企業が抱える課題や興味ごとも経営戦略や部署の方針などによって変動することがあります。こうした情報をリアルタイムで正確に更新できれば、商談や受注の機会が減少し、損失が生じることを防ぐことが可能になります。

まとめ

本記事では、インサイドセールスとテレアポの具体的な違いや、インサイドセールス導入のメリット・運用におけるポイントについて解説しました。テレアポとの違いを理解した上で、インサイドセールスを活用して顧客との長期的な関係を構築し、質の高いリードの育成に注力していきましょう。

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この記事を書いた人

uSonar

ユーソナー編集部

MXグループ・編集長

ユーソナー編集部です。
主にBtoB事業を営む企業様に向け、これからの業務のあり方を考える上で有用なデータ活用やデジタル技術に関する情報を発信しています。

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