- CRM/SFA/MA
Sales Cloud(セールスクラウド)の魅力とは?導入効果や活用すべき企業の特徴を紹介
更新日: 2024年5月15日
BtoBビジネスを展開する企業にとって、営業の生産性向上は重要な課題です。
顧客管理システム「Salesforce(セールスフォース)」の導入は、生産性向上に向けた手段の一つです。
商材単価も高く、購買サイクルが複雑なBtoBビジネスでは、営業も属人化してしまうケースが多々あります。
そこで、Salesforceを導入すれば、データ活用により自社の営業活動を効率化しつつ、パフォーマンスの向上に繋げられます。
しかし、せっかく導入したにもかかわらず、なかなか現場に定着せず「期待した効果が得られていない」という声も多く聞かれます。
Salesforceが定着しないと、売上の向上や営業効率化が実現できず、営業チームのモチベーションが下がってしまいかねません。
では、なぜSalesforceが定着しないのでしょうか。本記事では、Salesforceが定着しない3つの主な理由と、定着に向けて解決すべき問題について詳しく解説します。
目次
こちらの記事もおすすめ!
「Salesforce」は、米Salesforce社が開発したクラウド型CRM(顧客管理システム)です。
営業、マーケティング、カスタマーサービスなど、顧客に関わるあらゆる業務をひとつのプラットフォームで一元管理できます。
企業のビジネスプロセスの最適化を目的としており、柔軟なカスタマイズ性の高さが特徴です。
Salesforceを導入すれば、高度な分析機能によって、営業活動の効率化や顧客サポートの充実化を図れます。
世界中のさまざまな業界・業種の企業に導入されており、ビジネスの成長を加速するツールとして評価されています。
Salesforceは、製品ラインナップも豊富で、営業支援に特化した「Sales Cloud」、マーケティング活動を自動化する「Account Engagement」など、業務に合わせて必要な機能を選べます。
【参考記事】Sales Cloud(セールスクラウド)の魅力とは?導入効果や活用すべき企業の特徴を紹介▶︎
コストをかけてSalesforceを導入しても、実際に使用する現場に定着しなければ、期待した効果は得られません。
むしろ、以下のようなデメリットが生じてしまう可能性があります。
それぞれ個別に解説します。
BtoBの営業プロセスは意思決定者が複数存在し、それぞれのニーズや課題を把握する必要があるため、SalesforceのようなSFAへのデータの蓄積・分析が不可欠です。
BtoBの意思決定プロセスに営業担当者が適切に関与し、提案を行うためには、各ステークホルダーとのコミュニケーションや商談の進捗状況を細かく管理する必要があります。
しかし、Salesforceにデータが蓄積されていなければ、このように複雑な営業プロセスを可視化し、分析することができません。
その結果、的確な商談先を見つけ出すことが難しくなり、フォローの漏れなども発生しやすくなります。
受注に繋がる再現性のある営業活動を実践できず、売上の向上や営業効率の改善が実現できなくなるでしょう。
【参考記事】【3分でわかる】BtoB営業とは?成功に不可欠なたった2つの要素や、BtoC営業との違いを解説!▶︎
Salesforceの導入には、ライセンス費用、運用コスト、教育コストなど、多くの投資が必要です。
しかし、定着が進まず十分に活用されない状態では、これらの投資に見合うリターンを得られません。
投資対効果(ROI)が低いと、経営層からの支持を得ることも難しくなるでしょう。せっかくの投資が無駄になってしまうリスクがあるのです。
Salesforceへのデータ入力が徹底されず、活用が進まない状態が続くと、営業チームのモチベーションが下がってしまいます。
Salesforceに入力する手間が増え、営業はタスクが増えた上に売上につながるイメージが持てないと、「Salesforceは使えないツール」という認識が広がり、定着化がさらに遠のく悪循環に陥ります。
営業チームの士気が低下すれば、営業パフォーマンスにも悪影響を及ぼしかねません。
BtoB営業組織でSalesforceの定着が進まない理由は、主に以下の3点が考えられます。
次項より、個別にみていきましょう。
Salesforceを使いこなすためには、営業担当者によるデータ入力が不可欠です。
しかし、データ入力は時間と手間がかかる作業であり、営業担当者にとって大きな負担になります。
特に、入力項目が多岐にわたる場合、その負担感はさらに増大するでしょう。
忙しい営業現場では、データ入力が後回しにされがちで、結果的に定着が進まない原因となっているのです。
営業担当者ごとにデータの入力方法や粒度にばらつきがあると、せっかく入力されたデータも活用が困難になります。
例えば、商談の進捗状況を表す言葉が統一されていないと、パイプラインを正確に把握できなくなります。
データ品質を保つためには、入力ルールを作り、徹底することが重要です。
しかし、そのルール作りと浸透が不十分なために、定着が進んでいない企業も多いのでしょうか。
Salesforceを活用するには、データを重視する文化が組織に根付いていることが大切です。
一方で、多くの企業では、そのような文化が醸成されていないために、せっかく入力されたデータが十分に活かされていません。
データドリブンな意思決定を浸透させるには、ドップダウンのコミットメントが求められます。
経営層がデータの重要性を認識し、率先して活用することで、現場にもその文化が広がっていくのです。
では、Salesforceを定着させるためには、何を解決すべきなのでしょうか。結論からいえば、「①:データの数」「②:データの質」の問題を解決することが重要です。
Salesforceへのデータ入力は、営業担当者にとって時間と手間がかかる作業です。
特に、入力項目が多岐にわたる場合、その負担感は大きくなり、Salesforceに蓄積されるデータ量も不足してしまいます。
一般的に、BtoB企業で求められる企業データの項目として、最低限以下のものが求められます。
こういったデータは「各部門が管理する別々のツール」「展示会や商談などでの名刺交換」により、社内にバラバラの状態で集まってきます。
結果として、Salesforce上のデータ量が不足し、十分な活用ができない状態に陥ります。
営業部門以外の部署や、他の拠点で管理しているデータがSalesforceに連携されていないことも問題です。
例えば、マーケティング部門が保有する見込み客情報や、カスタマーサポート部門が持つ顧客の問い合わせ履歴などは、営業活動を行う上で非常に有益な情報でしょう。
Salesforceにある企業データの数が不十分ですと、営業担当者は総合的な顧客理解ができず、適切なアプローチが行えなくなってしまいます。
部門間、拠点間でのデータ共有が不十分だと、Salesforceの真価を発揮できないのです。
【参考記事】ABMで取得するべき企業情報とは?データ取得やマネジメントの方法も解説▶︎
Salesforceに登録されているデータが古く、最新の情報に更新されていないケースは珍しくありません。
例えば、顧客企業の住所や電話番号、担当者の情報などが変更されているにも関わらず、Salesforce上では更新されずに放置されている状態です。
こうした古いデータを使って営業活動を行うと、連絡が取れなかったり、適切なアプローチができなかったりと、非効率な営業活動につながってしまいます。
同一の顧客情報が、別のレコードとして重複して登録されているケースも少なくないでしょう。
具体的には「同じ企業の情報が営業担当者ごとに別々に登録されている」「同一人物の情報が複数のレコードに分かれて登録されている」などです。
こうしたデータの重複は、データ管理の効率を下げるだけでなく、顧客とのコミュニケーションにも支障をきたします。
同一顧客に対して、異なるアプローチがなされてしまう可能性があるのです。
不正確なデータを使って営業活動を行うと、顧客との信頼関係を損ねかねません。データ分析の精度にも悪影響を及ぼします。
そのため、定期的なデータクレンジングにより、不正確なデータを修正し、データの品質を高めることが求められます。
【参考記事】【5分でわかる】データクレンジングとは?目的や具体例もわかりやすく解説!▶︎
Salesforceの定着には、データの数と質を改善することが不可欠です。しかし、営業現場だけでデータ品質を高めるのは容易ではありません。
営業担当者は日々の業務に追われ、データ整備にまで手が回らないのが実情でしょう。
そこで注目したいのが「企業データベースとの連携」です。
自社の営業活動データと、外部の企業データベースを連携させることで、データの網羅性と正確性を効率的に向上させられます。
例えば、当社が提供するuSonarのような企業データベースサービスを活用すれば、膨大な企業情報を自動的にSalesforceに取り込めます。
これにより、営業担当者の手入力に頼ることなく、データ量を増やすことが可能です。定期的なデータ更新によって、情報の鮮度も保てます。
さらに、企業データベースを用いたデータクレンジングにより、データの整合性も担保できます。
Salesforce上の重複レコードを自動的に識別し、統合することで、データの質を高められるでしょう。
Salesforceの定着化で最も重要なのは、いかに営業の手間をかけずに、日々の営業データを集めるかです。
データの数と質を高めることが、Salesforceの活用を促進し、導入効果を最大化するために不可欠だといえるでしょう。
特に、企業データベースとの連携は、データ品質の向上に大きく寄与します。
Salesforceを導入済みの企業はもちろん、導入を検討中の企業も、ぜひデータマネジメントの重要性を見直してください。
その上で、企業データベースとの連携も視野に入れながら、定着化に向けた取り組みを進めていきましょう。
ユーソナーでは、Salesforceで成果を出すためのデータ活用法をまとめたホワイトペーパーを配布しています。
「Salesforceを導入したものの、なかなか成果につながらない...」とお悩みの方は、ぜひ下記よりダウンロードください。
この記事を書いた人
ユーソナー編集部
MXグループ・編集長
ユーソナー編集部です。
主にBtoB事業を営む企業様に向け、これからの業務のあり方を考える上で有用なデータ活用やデジタル技術に関する情報を発信しています。
ユーソナーは業種・業界問わず
様々な企業において活用いただいております。
ITreview Grid Award 2024 fall
リーダー認定4部門