- 市場分析
【チェックリスト公開中】いまさら聞けない「GoToMarket戦略」とは
更新日: 2024年5月14日
製品/サービスの販売戦略を構築していくにあたり、営業とマーケは様々な観点から密接に協業していく必要があります。例えばターゲットリストの作成や販促施策の企画などが挙げられます。
この記事ではアプローチする市場を特定し、その現状と将来的な見込み度を共有する方法として、TAMについて解説します。Go To Market戦略を推進する上で、市場の現状と見込みを算定することは重要です。そして算出には質の高い業界/企業データが必要になります。
目次
製品/サービスにおける全体的な収益化の機会を表す指標を、英語では「Total Addressable Market (略称:TAM)」と呼びます。
日本語では「獲得可能な最大市場規模」あるいは「総獲得可能市場」とも呼ばれ、特定の市場規模を推定・算出し、効率的に潜在顧客を一覧化することが可能です。
TAMを特定することで、営業担当者とマーケティング担当者は同じリストをもとに個々のアプローチ戦略や企画を立案することが可能となります。
データドリブンな手法によって形成された企業リストは、限られた自社内のリソースを最大限利用し、最も収益性の高い機会に集中させることができます。
このため、日々の企業活動の効率化を実現するとともに、投資家に対しても自社の戦略を効果的にアピールする材料にもなります。
また、機会がありそうなあらゆる業界を闇雲にアプローチすることによるコストの浪費を防ぐ方法としても重要視されています。
TAMに含まれる企業を特定するには企業データベースを用いることが最も効率が良いとされています。
具体的には「業種」「売上高」「従業員規模」「所在地」を用いて、企業の特性や実際の企業数を可視化していきます。
可視化した企業のうちどの領域の企業を最初のターゲットとするかについては、「企業をグルーピングする」という手法と「優先度スコアを付与する」という手法に分けられます。
業種と従業員規模に基づいてグループを作る手法です。
案件規模が小さく失注リスクが高い企業が多く含まれる業種を対象から外しつつ、単価が高く頻繁に獲得できそうな企業を特定することが可能です。
既存顧客との類似性が高い企業をスコアリングする方法です。
類似性を測る項目としては、以下が挙げられます。
顧客特性を把握した上で市場規模の算出に進みます。
算出には「トップダウン」と「ボトムアップ」という2種類のアプローチがあると言われています。
「ボトムアップ」で算出したTAMはSAM(Serviceable Available Market)やSOM(Serviceable Obtainable Market)と呼称されることもあります。
アプローチしたい市場全体を可視化した上で、その市場を業界ごとに分解し、専門機関が提供している情報を掛け合わせて算出する手法です。
「この業界の市場規模は〇〇円であり、その中から△△や□□といった条件を満たしている●●%を自社のTAMとする」という算出プロセスになります。
このプロセスではマクロな視点から自社の製品/サービスの利用基準に見合う企業を特定していくため、通常逆ピラミッドの形で表すことになります。
トップダウンによるTAM算出方法の一つとして、ユーソナーが独自で構築する全国820万拠点を網羅した企業データベース「LBC」を活用した「TAM算出シュミレーター」を展開しています。
自社のTAM算出はこちらから!:
アプローチ対象の総数に対して自社の平均販売金額を掛け合わせて、市場ニーズの規模を算出する手法です。
自社のターゲットになりうる顧客に対してアンケート調査を行うことで、より正確な見込み度を収集した上で算出する手法も存在します。
中小企業と大企業を大別して、それぞれの規模のグループに平均販売金額を掛け合わせた和を求めることにより、さらに精緻な金額推定を行うこともあります。
このプロセスではミクロな視点から自社の製品/サービスの利用基準に見合う企業を特定していくため、通常ピラミッド型で表すことになります。
TAMに含まれる企業を選定する上で重要とされている軸は下記の通りです。
上記の選定軸を用いることで、市場/企業の成長性を適切に予測します。
TAMを算出することで、企業は自社の活動目標を社内外に示すと共に、自社の現在地点を正確に把握し、どのようにステップアップしていくかを説明可能な状態にします。
中長期計画の立案においても四半期単位の投資判断においても、TAMが算出されていることでどの領域にどれぐらいのリソースを投下することが適切か、データをもとに判断することができるようになります。
こちらの記事で紹介している弊社のサービス「sideSonar」は、TAMやSAMの算定に必要な最新の企業データを提供し、ターゲットを可視化させることが可能です。 また、SFAやCRMと連携することでSOMの算定を可能とします。
この記事を書いた人
ユーソナー編集部
MXグループ・編集長
ユーソナー編集部です。
主にBtoB事業を営む企業様に向け、これからの業務のあり方を考える上で有用なデータ活用やデジタル技術に関する情報を発信しています。
ユーソナーは業種・業界問わず
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