- AI SaaS
- 名寄せ・データクレンジング
AIの力を、企業の判断力へ──「法人データインフラ」という土台
更新日: 2026年10月30日
「データドリブン」という言葉は、B2B企業の経営や営業・マーケティングの現場で長く使われてきました。データに基づいて意思決定を行うという考え方自体は今も変わりませんが、生成AIの普及によって、その言葉が指し示す中身は静かに、しかし大きく変化していると言われています。
かつてのデータドリブンは、ダッシュボードやレポートを人が読み解き、判断の根拠にすることを意味していました。一方、生成AIが企業活動に組み込まれた現在では、データは人が読むためのものであると同時に、AIが推論や生成を行うための「原材料」でもあります。その結果、求められるデータの範囲、品質の基準、そして組織の役割まで、前提そのものが変わりつつあります。
しかしながら、多くの企業ではデータドリブンの定義を従来のまま据え置き、生成AIの導入だけが先行しているのが実情です。本記事では、生成AI時代にデータドリブンの定義がどのように変わったのか、定義を更新しないことで生じるリスク、先進企業の動き、そして最初の一歩について解説します。
目次
こちらの記事もおすすめ!
データドリブンを取り巻く環境は、ここ数年で大きく変化しています。総務省の「令和7年版 情報通信白書」によると、生成AIを活用する方針を示している日本企業の割合は2024年度で49.7%と、前年度の42.7%から増加しています※1。一方で、Gartnerは2026年までの間に、AIに対応したデータ(AI-ready data)に支えられていないAIプロジェクトの60%が中止されると予測しています※2。生成AIの導入は進む一方で、それを支えるデータの側が追いついていない構図が浮かび上がります。
こうした変化の中で、データドリブンの定義は以下の3つの観点で更新されつつあります。
これらの変化が重なることで、データドリブンは「データを見て判断する姿勢」から、「AIが正しく判断できる状態にデータを整え、AIと人が役割分担して意思決定する仕組み」へと再定義されつつあります。
データドリブンの定義を従来のまま据え置き、生成AIだけを導入することで、企業は以下のようなリスクや機会損失に直面すると考えられます。
これらのリスクは、生成AIそのものの問題ではなく、データドリブンの定義を更新しないまま新しい技術を載せていることに起因する点に注意が必要です。
生成AI時代のデータドリブンに早くから取り組んでいる企業では、以下のような動きが観察されています。実名は避け、業界・規模感・取り組み内容を抽象化した形でご紹介します。
これらの取り組みに共通するのは、「生成AI時代のデータドリブンは、IT部門やデータ部門だけの課題ではなく、意思決定の仕組みそのものを問い直す経営アジェンダである」という認識です。
データドリブンの再定義は、大規模な投資から始める必要はありません。以下のようなスモールスタートが有効と考えられます。
重要なのは「完璧なデータ基盤を待たないこと」です。生成AI時代のデータドリブンは走りながら学ぶ領域であり、着手の遅れがそのまま競争上の差に繋がる可能性があります。
本記事のポイントを3点にまとめます。①生成AI時代のデータドリブンとは、人が読むためのデータをAIが正しく判断できる状態に整え、AIと人が役割分担して意思決定する仕組みへと再定義されたもの、②定義を更新せずに生成AIだけを導入すると、データ品質の不備によるAI投資の空転や、根拠の不透明化、現場の勘と経験への逆戻りに繋がる、③顧客データの現状可視化とユースケースの優先付けから小さく始め、外部データを組み合わせた検証を経て継続運用に移行することが有効、という点です。
データドリブンは、生成AIの登場によって役割を終えた言葉ではなく、むしろその中身が問い直されている言葉です。データを「見る」ことから、AIが「使える」状態に整えることへ。この転換は、B2B企業の中長期的な競争力を左右する経営課題であり、本記事で示した現状認識・リスク・初動アクションを参考に、まずは自社での議論を始めることを推奨します。
弊社の顧客データ統合ソリューション「ユーソナー」は、生成AI時代のデータドリブンに取り組むうえで土台となる、AIが正しく判断できる顧客データ基盤を提供しております。「LBC」という独自のコード体系による顧客情報の管理に加え、独自に収集した鮮度の高い企業データや、企業の興味関心を推察できるインテントデータを継続的に取得することが可能です。さらに、これらのデータを統合的に機械学習に用いることで、自社とのマッチ度や優先度を付与し、次のベストなアプローチを洞察することが可能です。取り組みの初期段階から、スピーディーに成果を出していただけるよう支援いたします。
詳細についてはぜひこちらのページから、お気軽にお問い合わせください。
※1: 総務省「令和7年版 情報通信白書」企業におけるAI利用の現状(生成AIを活用する方針を示す日本企業の割合:2024年度49.7%、2023年度42.7%)
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r07/html/nd112220.html
※2: Gartner「Lack of AI-Ready Data Puts AI Projects at Risk」(2025年2月26日、2026年までにAI-ready dataに支えられないAIプロジェクトの60%が中止されるとの予測)
https://www.gartner.com/en/newsroom/press-releases/2025-02-26-lack-of-ai-ready-data-puts-ai-projects-at-risk
この記事を書いた人
ユーソナー編集部
MXグループ・編集長
ユーソナー編集部です。
主にBtoB事業を営む企業様に向け、これからの業務のあり方を考える上で有用なデータ活用やデジタル技術に関する情報を発信しています。
ユーソナーは業種・業界問わず
様々な企業において活用いただいております。


























ITreview Grid Award 2026 Fall
リーダー認定6部門
