- AI SaaS
- インテントデータ
オルタナティブデータとは?----企業の変化を次の判断へ。
更新日: 2026年11月 6日
以前、提案した企業にもう一度連絡したい。。
でも、前と同じ提案を送ればよいでしょうか?話が止まった理由は、企業によって違いますよね。
予算が足りなかったのか。導入後の作業が心配だったのか。担当者は前向きでも、社内で賛成を得られなかったのかもしれません。
理由が違えば、次に聞くことも変わります。 この記事では、
前回の話を振り返り、企業や担当者の変化を確かめながら、いつ、誰に、何を伝えるかを考えます。
目次
こちらの記事もおすすめ!
以前、提案した企業にもう一度連絡したい。でも、何を話せばいいのでしょうか。
そんなときは、久しぶりに旧来の友人へ連絡する場面を思い浮かべてみてください。前にどんな話をしたかを思い出し、最近はどうしているだろうと考える。以前と変わったことがあると、新しい話のきっかけになるかもしれません。
企業への再アプローチも、まずは相手の今に関心を持つことから始められます。ただし、取引先との関係は友人関係と同じではありません。相手の立場や連絡についての約束を尊重し、分からないことを決めつけないことが大切です。
前回の提案を再度送る方法もあります。ただ、その前に思い出したいことがあります。なぜ、そのとき話が止まったのでしょうか。
予算が足りなかった。担当者は前向きだったけれど、社内で賛成を得られなかった。導入後に使いこなせるか心配だった。あるいは、別の会社の製品を選んだ。失注といっても、理由はいろいろあります。
理由が違えば、次に聞くことも、用意する資料も変わります。まずは前回の話を振り返り、今も同じ事情が続いているか、相手と一緒に考えるところから始めましょう。
6senseが2026年に公表した調査では、購入を見送った検討について、回答者の77.9%が12カ月以内に再検討する意向を示しました。再検討を見込む回答者のうち、43%は予算、31%は関係者、29%は要件が変わると想定しています。※1
なお対象は、過去1年に年間価値2万5,000米ドル以上のBtoB購買を検討し、購入に至らなかった北米・英国・アイルランド・欧州大陸の回答者です。分析対象は1,011件で、設問によって集計対象は異なります。これは回答時点の意向であり、実際に再開した割合や受注率ではありません。日本全体にそのまま当てはめることもできませんので注意は必要です。※2
前回の状況ごとに、次のように考えられます。これは実務上の整理例です。実際の理由は、記録や相手との会話で確かめてください。
| 前回の状況 | 次に聞いてみたいこと | 用意できること |
|---|---|---|
| 予算が足りなかった | 予算の決め方や、社内で説明するために必要な情報は変わったか | 費用と対象範囲を整理する |
| ほかの仕事が優先された | いま、困っている仕事や優先する課題は何か | どの業務から取り組むか一緒に考える |
| 導入後の作業が心配だった | 誰が何を担当し、どこに負担を感じていたか | 必要な作業や、範囲を絞って始める方法を確認する |
| 社内で賛成を得られなかった | どの部署が、何を心配していたか | 関係者が判断するための資料や説明の場を相談する |
| 機能や契約条件が合わなかった | 必要な条件は今も同じか、自社の対応範囲は変わったか | 対応できること・できないことを伝える |
| 競合の製品を選んだ | 現在の利用状況や、契約更新時に比較する予定はあるか | 相手が希望する場合に、比較に必要な情報を用意する |
| 連絡が途絶えた | 担当者や検討状況はどうなったか | 失注理由を決めつけず、連絡できる窓口を確かめる |
理由は一つとは限りません。「費用も気になるし、使う人の負担も心配」という場合もあります。両方が理由なら、値引きだけでは前に進まないかもしれません。
なお、「休眠顧客」は、一定期間、接点や取引がない顧客のことです。提案が見送られた「失注案件」とは同じ意味ではありません。失注した企業が取引のないまま休眠状態になることもあれば、別の取引は続いていることもあります。
また、取引が少なくなった理由は、不満とは限りません。担当する仕事が変わった、必要な時期ではなくなった、別の部署で取引が続いているなど、さまざまな可能性があります。しばらく連絡がないからといって、理由を想像で決めないようにしましょう。
営業の記録に「予算なし」とだけ書かれていたとします。それを見た次の担当者は、どう動けばいいのでしょうか。
会社全体で投資を控えていたなら、投資方針が変わるまで待つ必要があるかもしれません。部署の予算が足りなかったなら、対象を絞って始められるか相談できるかもしれません。担当者が社内で費用対効果を説明できなかったなら、一緒に説明材料を整理する方法もあります。
同じ「予算なし」でも、次の一手は違います。前回のメールや面談の記録から、次のことを探してみましょう。
・相手は、どの仕事で何に困っていたか
・どの部署・拠点に、何を提案したか
・誰が前向きで、誰がどんな点を心配していたか
・見送り理由を誰が、いつ話したか
・もう一度話すための条件や、連絡時期を約束したか
分からないことは、分からないまま残して大丈夫です。「前任者から返事がなかった」ことと、「予算がなかった」ことは別です。後から担当する人が、推測を事実として受け取らないようにします。
前回、導入を担当する人が足りずに見送られた企業が、新しく人を募集していたとします。「担当者を採用したから、導入できるはず」と考えてよいでしょうか。
まだ分かりません。その求人は別の仕事かもしれませんし、採用が決まっていないかもしれません。そこで、「以前お話しした業務の担当体制に、何か変化はありましたか」と聞いてみます。
もし担当する人が決まっていれば、その人が必要とする情報を一緒に整理できます。まだ人手が足りなければ、前回と同じ提案を急ぐより、いつなら検討できそうか尋ねるほうがよいでしょう。
ニュースや求人などその企業に関するオルタナティブデータの変化を見つけたら、「買うはず」と考えるのではなく、「前回の事情について、何を聞けるだろう」と考えてみます。
オルタナティブデータについてはこちらをご確認ください。
ユーソナーの法人企業データベース「LBC」は、企業や事業拠点を識別するためのコードと企業属性を持っています。本社や支店、企業系列などの関係を整理し、別々に管理されている情報をつなぐ土台として使えます。※3
旧社名の商談記録と現在の企業情報をつなげば、過去のやり取りを見つけやすくなります。一方、本社と工場、グループ内の別会社は区別しないと、どこで話した案件か分からなくなります。
同じ会社の情報はつなぐ。別の会社や拠点は区別する。この両方が、連絡先を考える土台になります。
業種、規模、所在地なども、提案する相手を考える材料になります。系列会社の情報を使うときは、別の法人であることに加え、その情報を共有・利用してよい範囲も確認してください。
前回の担当者が異動していたら、同じ人に連絡しても、今の仕事とは関係がないかもしれません。反対に、後任者は前回の話を知らないかもしれません。
まずは、前任者が今も相談できる立場にいるか、誰が業務を引き継いだかを確かめます。新しい責任者が着任していても、その人が何を担当し、いつから検討できるかは分かりません。「異動したからすぐ売り込む」ではなく、話を聞く相手と時期を考えるきっかけにします。
企業の外から見える情報には、財務情報などとは別に、求人やWebサイトの変更といったものがあります。こうした情報を「オルタナティブデータ」と呼ぶことがあります。自社で得たWeb来訪や名刺の情報とは分けて考えます。
| 見る情報 | 気づける変化の例 | 前回の話とつなげる問い |
|---|---|---|
| 求人情報 | 新しい職種や拠点での募集 | 担当者不足で止まっていた仕事の体制は変わったか |
| 従業員数 | 人数の増減 | 管理する情報や日々の作業量に変化はあるか |
| 拠点・設備の情報 | 工場や営業所の新設 | 前回とは別の拠点や部署でも話を聞く必要があるか |
| ニュース・適時開示 | 新規事業、組織再編、M&A | 以前は後回しだった課題の優先順位が変わったか |
| 広告・CM、Webサイトの変更 | 新しい商品やサービスの紹介 | 力を入れる市場や顧客に変化はあるか |
| インテントデータ | 企業単位などで捉えた、あるテーマへの関心の変化 | 前回の課題に関係する情報を探している可能性はあるか |
| 自社のWeb来訪・名刺・イベント接点 | 企業単位の来訪や、別部署との新しい接点 | 関連情報への関心や相談先を確かめられるか |
| 許諾・契約に基づく利用ログ | 試用や資料利用の変化 | 利用上の疑問や、検討状況を聞けるか |
ここに挙げたものは活用候補です。すべてがLBCに標準で入っている、またはユーソナーが提供しているという意味ではありません。
たとえば、求人が増えたことは、その企業が提案中の製品を買う予算を持っている証拠にはなりません。従業員数を比べる場合も、単体の人数か、グループ全体の人数か、いつの情報かをそろえる必要があります。利用するデータの契約や権限、個人情報の扱いにも注意しましょう。
「失注から3カ月後」などの固定日数は、相手の予定に合わないことがあります。
まず大切にしたいのは、相手と約束した時期です。「次の事業計画を考える前に連絡してほしい」と言われていたなら、その約束を優先します。
導入時期より前に社内検討が必要なこともあります。「いつまでに、どんな資料が必要ですか」と尋ね、決算月だけで予算を決める日を推測しないようにします。
| きっかけ | 連絡する時期の考え方 | 最初に話すこと |
|---|---|---|
| 顧客から再検討の連絡が来た | 相手の希望に沿って対応する | 今の課題や検討したい内容を聞く |
| 約束した再連絡の時期 | 約束した日程を基準にする | 前回から事情が変わったか尋ねる |
| 予算や計画を考える予定 | 社内で資料が必要になる時期を確認する | 費用や導入後の作業を整理する |
| 責任者の異動・着任 | 担当範囲や引き継ぎ状況を確かめる | 新しい体制での考えを聞く |
| 拠点の新設・新規事業 | 稼働日だけでなく、計画や準備の段階も見る | どの部署が何を準備しているか聞く |
| 既存契約の更新 | 解約通知の期限や、比較・移行にかかる期間から考える | 見直す予定があるか確かめる |
| Web来訪や関心の変化 | 一度の反応だけで決めず、ほかの情報も見る | 関係するテーマの情報を届ける |
相手から連絡を控えてほしいと言われている。別の担当者がすでに商談している。ニュースが別の会社のものだった。このような場合は、まず連絡を止めます。
前回の問題が変わっておらず、新しい情報も用意できないなら、今回は見送る判断もあります。そのときは「別の担当者が対応中」「約束した時期に再確認」など、理由と次に確かめる日を残しておくと、重複連絡を減らす助けになります。
前回の担当者は、話の経緯を知っている大切な窓口です。ただ、検討に関わる人が、その人だけとは限りません。
| 検討での役割 | 相手の例 | 一緒に整理したいこと |
|---|---|---|
| 実際に仕事をする人 | 現場担当者、業務責任者 | 困っている仕事と、導入後の作業 |
| 社内で進める人 | 導入を担当する人 | 誰に説明し、どんな順番で進めるか |
| 予算を判断する人 | 部門長、経営企画、財務など | 費用、目的、効果の考え方 |
| 技術や運用を確認する人 | DX・情報システムなど | データ連携、担当作業、利用権限 |
| 契約を確認する人 | 購買、法務など | 契約条件や社内の手順 |
一人が複数の役割を担う場合もあります。役職だけで「この人が決裁者だ」と決めず、前回の担当者に「ほかにご相談したほうがよい方はいらっしゃいますか」と聞いてみましょう。担当者を飛び越えて上司に売り込むのではなく、紹介や同席を相談します。
また、企業単位で「自社サイトへの来訪があった」と分かっても、名刺を持っている特定の人が見たとは限りません。「○○さんが見ていたので」と決めつけず、過去の接点や担当業務をもとに、誰に連絡するか考えます。
ここまで、失注した理由や担当者の変化を見ながら、次の連絡を考えてきました。旧友一人の近況なら思い出せても、何百社もの過去の会話や、その後の変化を担当者の記憶だけで追いかけるのは難しいものです。
「あの会社とは、以前どの部署が話していたんだっけ」「このニュースは本社の話、それとも別の会社の話だろう」。そんなとき、商談や企業の情報が別々の場所にあると、調べるだけでも手間がかかります。
そこで考えたいのが、企業の情報と過去の商談を、同じ会社のものとしてつなぎ、前回と今を比べられるようにしておくことです。
そこで役立つのが、企業や拠点を見分け、情報をつなぐための法人データインフラです。先ほど紹介した求人やニュースなどのオルタナティブデータは、相手の変化を知る手がかりになります。さらに、集めた情報をためて、過去と現在を比べる環境の一つとして、Snowflakeを使う方法もあります。
法人データインフラは、企業や拠点を識別し、別々の場所にある情報をつなぐための共通の土台です。LBCを軸に、営業の顧客管理システムにある商談記録や、人物との接点、外部情報を対応付ける方法が考えられます。※3
元の顧客コードを残し、同じ企業か迷うものは保留にします。自動で結び付いた割合だけでなく、正しく結び付いたかも一部確認します。
Snowflakeは、データを保存し、分析などに使うための環境です。ユーソナーはSnowflake MarketplaceでLBCの提供を開始しています。※4 ただし、LBCを参照できることと、自社の商談記録が自動的に正しく結び付くことは別です。つなぎ方は別途考える必要があります。
次は、再アプローチに必要な情報を管理する場合の構築例です。製品に標準で備わっている機能の一覧ではありません。
| 残しておく情報 | たとえば | 何のために使うか |
|---|---|---|
| 企業・拠点 | 識別するためのID、業種、所在地、系列 | どの会社・拠点の話かを見分ける |
| 過去の商談 | 案件、課題、見送り理由 | 前回、何が理由で止まったかを思い出す |
| 人物・所属 | 担当者、部署、役割、在籍期間 | 今、誰に話を聞くか考える |
| 企業の変化 | 変化した日、知った日、内容、情報源 | 前回の事情と関係しそうな変化を探す |
| 行動・接点 | 企業単位の来訪、面談、イベントなど | これまでの関係や関心を確かめる |
| 次の予定 | 確認できたこと、推測、担当者、次回確認日 | 次の行動を決め、引き継ぐ |
担当者の部署を最新のものに上書きするだけでは、「失注したとき、どの部署で話していたか」が分からなくなります。企業の変化が起きた日と、自社がそれを知った日も別です。前回の記録と、変化の履歴を残す方法を考えましょう。
Snowflakeの「Time Travel」は、保持期間内の過去データにアクセスする機能です。※5 無期限の保存ではないため、長期の比較には、履歴を別に残す方法などを設計します。取得していなかった情報をAIの推測で埋めてはいけません。
ただし、「もう一度連絡する企業を教えて」とAIに聞いても、何をもって候補にするかが曖昧では、答えを使いにくくなります。
たとえば、相手と約束した再連絡日を優先するのか。連絡を控える約束がある案件や、別の担当者が進めている案件を除くのか。前回の理由が分からない場合はどう扱うのか。こうしたルールを、先に人が決めます。
Snowflakeの「Semantic Views」は、仕事で使う言葉や数字の意味、データ同士の関係を定義する仕組みです。※6 この考え方を使い、たとえば「失注」と「保留」をどう区別するかを整理することが考えられます。以下は、そのうえでの質問例です。
「前回の見送り理由と関係しそうな変化があった案件、または再連絡を約束した時期が来た案件を教えてください。前回の理由、変化の根拠、今の連絡先、まだ分からないことも示してください」
これは必要なデータと定義が整っている場合の例です。出てきた企業が必ず買う、という意味ではありません。営業担当者が確認する候補として扱います。情報が見つからない企業を、自動的に「変化がない」と決めないことも大切です。
ここからは架空の例です。
製造業のA社には、以前、本社の営業企画部門へ顧客情報の整理を提案しました。そのときは、ほかの仕事が優先され、提案は見送りになりました。
その後、A社が新しい工場の開設を発表。前回の担当者が異動したことも分かりました。さて、何をすればよいでしょうか。
| 前回 | 今回分かったこと・まだ分からないこと |
|---|---|
| 本社の営業企画部門と話していた | 同じ法人が新工場の開設を発表。工場側の担当部署はまだ分からない |
| 顧客情報の整理は優先順位が低かった | 拠点が増え、管理する情報が変わる可能性はあるが、課題があるかは不明 |
| 前任担当者とやり取りしていた | 異動を確認。後任者との接点はまだない |
| 過去の商談記録がある | 工場のニュース、関連求人、企業単位のWeb来訪もある |
工場ができたからといって、A社が顧客情報の管理に困っているとは限りません。Web来訪があっても、前任者や後任者が見たとは分かりません。
連絡してよい状況なら、前回の接点をたどり、たとえば次のように尋ねる方法があります。
「新工場の開設について拝見しました。以前お話しした顧客情報の管理について、その後、ご担当や管理する範囲に変化はありましたか。差し支えなければ、現在のお考えをお聞かせください。」
もし管理する拠点が増えていたら、どこで、どんな情報を扱うのか一緒に整理します。変わっていなければ、以前の提案書を無理に送り直す必要はありません。
・導入後の作業が心配だった場合:「担当する人や、作業に使える時間は変わりましたか」と聞きます。負担が残っていれば、対象を絞って始められるか、必要な作業と合わせて相談します。
・社内の合意が得られなかった場合:「今はどの部署に相談するとよいですか」と前回の窓口に聞きます。新しい部署ができても、以前の懸念が消えたとは限りません。
・機能や契約条件が合わなかった場合:相手が必要とする条件と、自社が対応できる範囲をもう一度比べます。まだ合わなければ、できないことも率直に伝えます。
・競合製品を選んだ場合:利用状況や更新時に比較する予定があるか聞きます。不満があると決めつけず、満足して使い続けるという答えも受け止めます。
たくさん連絡しても、相手の今の事情が分からなければ、次に生かしにくいものです。たとえば、次の数字を組み合わせて見てみます。
| 見る数字 | 何を考えるためか |
|---|---|
| 再検討の条件を聞けた案件の割合 | 相手が今、何を判断したいか分かったか |
| 適切な部署・担当者につながった割合 | 話を聞く相手を選べていたか |
| 再商談化率 | もう一度、具体的な検討に進めたか |
| 再商談後の受注率・期間 | 提案の進み方や結果を振り返る |
| 同じ理由で再び見送られた割合 | 前回の問題が残ったまま提案していなかったか |
| 重複連絡・誤った相手への連絡件数 | 情報や担当者の確認方法を見直す |
たとえば再商談化率は、「再アプローチした案件のうち、社内で決めた条件を満たす再商談に進んだ割合」として考えられます。単にメールの返信があっただけで再商談に含めるかどうかなど、数え方と対象期間をそろえます。
再商談にはなったのに、同じ理由でまた止まるなら、前回の心配が解消したと思い込んでいなかったでしょうか。数字だけで原因を決めず、実際のやり取りを振り返ります。
以前の取引先や失注先から話を聞く目的は、すぐに売上を取り戻すことだけではありません。なぜ提案が進まなかったのか、なぜ取引が減ったのかを知ることで、今のお客様への対応を見直すヒントも得られます。
たとえば、複数の企業から「導入後に誰が何をするのか分からなかった」と聞いたとします。これを個別の案件だけの話で終わらせず、今のお客様にも、導入後の進め方が伝わっているかを確かめる。契約前の説明資料や、導入後の相談先を見直すきっかけになるかもしれません。
一方、話を聞けたのは一部の企業だけです。その声がすべてのお客様に当てはまるとは限りません。誰から、いつ、何を聞いたかを記録し、必要に応じてほかの担当者の話や取引履歴も確認します。お客様の声を商品や対応の改善に生かす場合も、共有・利用できる範囲に注意しましょう。
取引が減った企業の情報と、継続している企業の情報を比べると、次に調べたい違いが見つかることもあります。ただし、同じ業種や規模だから同じ理由で離れたとは言えません。違いは原因ではなく、あくまで確かめるための手がかりです。
失注顧客への再アプローチは、旧来の友人に、久しぶりに連絡することに少し似ています。前にどんな話をしただろう。その後、相手はどうしているだろう。まずは、相手のことを思い出し、今の様子に関心を向けます。
前回の商談を振り返り、企業ニュースや人事異動などを見てみると、「新しい事業を始めたんだ」「担当者が別の部署に移ったんだ」と、前回とは違う発見があるかもしれません。見つけた情報がいつのものか、前回話した会社や拠点のことかも確かめます。
複数の企業について、こうした情報をつなぎ、過去と今を見比べる。その土台として法人データインフラを考え、企業の変化を知る手がかりとしてオルタナティブデータを使う。Snowflakeのような環境で情報をため、比較する方法もあります。
変化から次に聞きたいことを考え、いつ、どの部署の誰に、何を届けるかを選ぶ。相手の購入予定を決めつけず、連絡を控える約束も守りながら、分からないことは会話の中で確かめます。
前回の提案を続けるのがよい場合もあれば、別の話から始める場合もあります。そこで得た気づきは、今のお客様との関係を見直すヒントになるかもしれません。
※1:6sense「B2B's Biggest Revenue Blocker: What Separates Completed from Abandoned Purchases」(2026年11月2日)
https://6sense.com/science-of-b2b/b2bs-biggest-revenue-blocker
※2:6sense「2026 B2B Buyer Experience Report」Research design
https://6sense.com/buyer-experience-report-2026
※3:ユーソナー「法人データインフラとは?ユーソナーが目指す、企業データをつなぐ共通基盤」
https://usonar.co.jp/blog/b_1955.html
※4:ユーソナー「SnowflakeとAIで法人データ活用はどう変わる?『つなぐ』と『探す』を支える企業データ基盤」
https://usonar.co.jp/blog/b_1953.html
※5:Snowflake「Understanding & using Time Travel」
https://docs.snowflake.com/en/user-guide/data-time-travel
※6:Snowflake「Overview of semantic views」
https://docs.snowflake.com/en/user-guide/views-semantic/overview
この記事を書いた人
ユーソナー編集部
MXグループ・編集長
ユーソナー編集部です。
主にBtoB事業を営む企業様に向け、これからの業務のあり方を考える上で有用なデータ活用やデジタル技術に関する情報を発信しています。
ユーソナーは業種・業界問わず
様々な企業において活用いただいております。


























ITreview Grid Award 2026 Fall
リーダー認定6部門
