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SnowflakeとAIで法人データ活用はどう変わる?「つなぐ」と「探す」を支える企業データ基盤

更新日: 2026年10月14日

「どの業種の顧客が売上を支えているのか」「既存顧客に似た未取引企業は、どこにあるのか」。こうした問いに答えるには、社内の取引履歴や商談情報だけでなく、企業の業種・規模・拠点などの情報を正しく結び付けることが重要です。データを集めるだけではなく、日々の業務で判断に使える状態にすることが求められます。

ユーソナーは、法人企業データベース「LBC」を中心に、データの「品質」「構造」「鮮度」を重視し、顧客の経営基盤の強化に貢献する「法人データインフラ企業」を目指しています。Snowflake連携は法人データを利用する「場所」を、AIアシスト機能「u脳」はデータを「探す方法」を広げる取り組みです。⁠

本記事では、Snowflake連携とu脳が法人データの活用をどう支えるのかを解説します。データへのアクセスと自社データとの照合の違い、AIが提案する検索条件の確認など、実務で押さえたいポイントを整理し、「データがある」状態から「データを使って判断できる」状態への道筋を考えます。

目次

データを集めることと、企業を理解することは違う

例えば、社内の売上データから「取引金額の多い顧客」を調べることはできても、それだけでは「どの業種・企業規模に強いのか」まで分かるとは限りません。

顧客の業種や規模を加えれば、売上を別の切り口で捉えられます。さらに、取引のない企業を含む市場の情報と比較することで、開拓余地を検討する材料にもなります。

ここで必要なのが、社内にある取引の情報と、社外にある企業の情報を、同じ対象として結び付けることです。

同じ企業でも、システムによって社名の表記が異なったり、本社と支店が別々に登録されていたりします。そのため、単に社名を並べて比較するだけでなく、「どの企業・拠点の情報なのか」をそろえる設計が欠かせません。

ユーソナーは、こうしたデータの散在や不整合に対し、LBCを用いた企業単位・系列単位・事業所単位の名寄せやデータ統合を支援してきました。こうした知見を顧客が利用するデータ基盤やAIとの接点へ広げ、経営基盤の強化に貢献する「法人データインフラ企業」を目指しています。Snowflake連携とAIアシスト機能「u脳」は、その方向性を具体化する取り組みです。※1、※3

Snowflake連携が広げるのは、法人データを「使う場所」

ユーソナーは2025年11月、Snowflake Marketplaceで企業データベース「LBC」の提供を開始しました。Snowflakeを利用する企業は、Marketplaceを通じて日次更新の法人データにアクセスできるようになりました。※2

この取り組みのポイントは、顧客が分析に使っている環境から、外部の法人データを参照できることです。

例えば、取引履歴や商談情報をSnowflakeに集約している企業が、顧客の業種や売上規模を加えて分析したい場合、同じ環境で外部データを利用できれば、分析の準備を進めやすくなります。

提供開始時の発表では、Snowflakeの「Secure Data Sharing」を活用し、LBCのデータを直接参照・分析できると説明しています。データの受け渡しに伴うAPI設定やファイル連携などの負担を減らすことが、連携の狙いです。※2

「アクセスできる」と「正しく結び付く」は別の工程

ただし、外部データが参照できるようになれば、自社の顧客情報との対応関係まで自動的に整う、というわけではありません。

提供開始時の発表では、Marketplaceで提供するデータはLBCの一部に限定されており、属性情報と自社の顧客データの突合には、ユーソナーが別途提供するAPI等を用いるとしています。※2

そのため、活用を検討する際には、次の三つを分けて確認することが重要です。

  • データの範囲
    分析したい企業・拠点や、必要な属性が含まれているか。
  • 照合の方法
    自社の取引先と外部データを、どの情報・処理で結び付けるか。
  • 運用の条件
    更新された情報を、どの業務に、どのタイミングで反映するか。

データを届ける仕組みと、データを結び付ける仕組み。この両方を設計することで、利用の目的と必要な準備が明確になります。

Selectパートナー認定で、データ統合・AI活用の支援を強化

2026年9月、ユーソナーは「Snowflake AI データクラウド サービスパートナー」のSelectパートナーに認定されました。認定を契機に、Snowflake環境を利用する企業に対する、LBCを活用したデータ統合・AI活用支援を強化する方針です。※1

発表では、次のような支援をユースケースとして想定しています。

  • 顧客データへのLBCコード付与による、企業名の表記ゆれや重複の解消
  • 取引先データとLBCの突合による、未開拓企業の可視化
  • 企業単位・系列単位での営業・マーケティングデータの統合
  • AIが参照する企業マスタの品質・構造・鮮度の維持

これらは想定される支援内容であり、導入効果は企業が保有するデータの状態や対象範囲によって異なります。※1

大切なのは、認定そのものではなく、顧客が「何を判断できるようになるか」です。業種別の売上分析なのか、未取引企業の探索なのか、AIが参照する企業情報の整備なのか。解きたい問いを先に定めることで、必要なデータと支援の範囲を具体化できます。

u脳が広げるのは、法人データを「探す方法」

データ基盤上での活用を広げる一方で、日々の営業活動では「どの条件で企業を探せばよいか」という課題もあります。

例えば、「自社のサービスを必要としそうな企業を探したい」と考えていても、そのイメージを業種や規模などの検索条件に落とし込むには、整理が必要です。

この条件づくりを支援するのが、AIアシスト機能「u脳」です。

ユーソナーは2026年9月、プランソナーの営業リスト作成機能「ミキサー」に、u脳の「検索サジェスト」を実装しました。利用者が自然言語で条件を入力すると、検索条件の候補が提案され、選んだ候補をミキサーの検索条件に自動で設定できます。※3

ここでのAIの役割は、利用者の目的を、データベースで検索できる条件へつなぐことです。

検索条件の候補を受け取り、対象件数を確認しながら絞り込むことで、利用者は自社の商材に合う対象を検討できます。また、自社の商材をあらかじめ登録することで、より自社に適したリスト作成を支援する機能も示されています。※3

条件を作りやすくしても、判断の確認は欠かせない

AIが条件を提案したときには、「なぜこの条件なのか」「探したい対象に合っているか」を利用者が確かめることが重要です。

例えば、次のような点を確認すると、検索結果を業務に使う際の判断がしやすくなります。

  • 探している単位は企業か、本社か、個別の拠点か。
  • 提案された業種・規模の条件は、自社の商材に合っているか。
  • 対象を広げすぎたり、必要な企業を除外したりしていないか。
  • 得られたリストを、どの営業活動につなげるか。

操作を簡単にすることと、結果を適切に判断できることは、セットで考える必要があります。

AI時代にも、企業情報を正しく結び付ける価値は残る

海外のDun & Bradstreetも、企業識別に基づくデータの統合や属性補完を、企業の判断・分析を支える基盤として位置づけています。同社は、APIやデータウェアハウス向けの提供に加え、AIエージェントへ情報を届ける接続方法も紹介しています。※4

この動きから考えられるのは、法人データの価値が「どのツールで使うか」だけでは決まらない、ということです。

分析基盤で利用する場合も、対話型の画面から検索する場合も、参照している企業が正しく識別され、属性や関係情報を理解できることが重要です。

利用するアプリケーションやAIが変わっても、「どの企業の、どの時点の情報か」を確かめられる土台があれば、データを業務に組み込む際の判断材料になります。

法人データ活用を始める前に、確認したい4つのこと

Snowflake連携やAIアシストを、自社の業務にどう取り入れるか。最初に整理したいのは、機能の一覧よりも、次の四つです。

  1. 答えたい問いを決める
    顧客の業種別構成を知りたいのか、未開拓市場を探したいのか、営業先を絞り込みたいのか。利用目的を具体化します。
  2. 必要なデータと粒度を決める
    社内の取引履歴に何を加える必要があるか、企業単位と拠点単位のどちらで見るかを整理します。
  3. 照合と更新の方法を確認する
    データの取得だけでなく、同一企業の判定、未照合データの扱い、更新の反映方法まで確認します。
  4. 結果を確かめる人と基準を決める
    分析や検索結果が目的に合っているかを、誰が、どの基準で確認するかを定めます。

この順番で考えることで、「データが使える」状態から、「データを使って判断できる」状態への道筋を描きやすくなります。

まとめ:法人データインフラ企業を目指すユーソナー

ユーソナーが目指しているのは、企業情報を提供するだけでなく、その情報を顧客の営業・マーケティング・経営判断に組み込み、経営基盤の強化に貢献する「法人データインフラ企業」です。LBCを中心に、AIの判断や分析の土台となるデータの「品質」「構造」「鮮度」を重視し、社内外の情報を正しく結び付けて活用できる環境づくりを進めています。※1、※3

Snowflake連携とu脳は、この方向性を具体化する二つの取り組みです。Snowflake連携は、顧客が利用するデータ基盤へ法人データを届け、社内データと組み合わせて分析する接点を広げます。一方、u脳は、利用者の目的を検索条件へつなぎ、営業・マーケティングの現場で法人データを活用しやすくする役割を担います。※1、※2、※3

両者は役割が異なりますが、共通するのは、データを保有することから、データを使って判断できる状態へ進めることです。分析担当者も、営業先を検討する担当者も、それぞれの業務に合った方法で企業情報を参照し、次の行動を考えられる。そのためには、アクセスや操作のしやすさに加え、企業を正しく識別し、必要な属性を結び付け、情報の鮮度や利用条件を確かめられる土台が重要になります。

ユーソナーは、長年培ってきた法人データの整備・名寄せ・統合の知見を、顧客が日々使うデータ基盤やAIとの接点へ広げることで、法人データインフラ企業としての価値を高めていきます。※1、※3

まずは、自社が答えたい問いと、現在のデータで足りない情報を整理してみてください。Snowflakeでの法人データ活用を検討される方は、ユーソナーのお問い合わせ窓口からご相談いただけます。


※1:ユーソナー「『Snowflake AI データクラウド サービス パートナー』のSelectパートナーに認定」(2026年9月1日)
https://usonar.co.jp/news/20260901_1862.html

※2:ユーソナー「Snowflakeマーケットプレイスで企業データベース『LBC』の提供を開始」(2025年11月28日)
https://usonar.co.jp/news/20251128_1633.html

※3:ユーソナー「最適な営業リスト作成へ『u脳』をプランソナーに実装」(2026年9月18日)
https://usonar.co.jp/news/20260918_1891.html

※4:Dun & Bradstreet「Master Data & Entity Intelligence」
https://www.dnb.com/en-us/solutions/master-data.html

この記事を書いた人

uSonar

ユーソナー編集部

MXグループ・編集長

ユーソナー編集部です。
主にBtoB事業を営む企業様に向け、これからの業務のあり方を考える上で有用なデータ活用やデジタル技術に関する情報を発信しています。

ユーソナーは業種・業界問わず
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