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【3分でわかる】BtoB営業とは?成功に不可欠なたった2つの要素や、BtoC営業との違いを解説!
更新日: 2024年4月24日
ニーズやデジタル技術の複雑化、人口減少による業務効率の重視といった社会的要因を背景に、営業組織の仕組みを強化する「セールスイネーブルメント」が日本においても注目を集めています。時代の流れに取り残されないために、セールスイネーブルメントの基本概念や実施のコツを学びましょう。
本記事の最後には、営業組織におけるデータの課題を解決するおすすめツールuSonar(ユーソナー)も説明しています。ぜひ最後までご覧ください。
目次
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セールスイネーブルメント(sales enablement)のイネーブルメント(enablement)とは「~を有効化する・できるようにする」意味の「enable」を名詞化した言葉です。そこからセールスイネーブルメントは、営業組織を強化し、効率化するための戦略的なアプローチと読み解くことができます。中心的な意味は、「成果につながる営業人材育成の仕組み」ですが、より広義には人材育成に限らず営業プロセス全体を改善し、営業担当者がより効果的に成果を出すための組織づくりという意味を持ちます。
セールスイネーブルメントの基本的な概念は、営業チームを支援し、成功に導くために必要な資源を提供することです。これには情報、トレーニング、ツール、テクノロジー、プロセスの最適化などが含まれます。セールスイネーブルメントは、効果的なコミュニケーション、販売戦略の開発、競争力の強化、お客様への価値提供を支援し、企業の収益向上に貢献します。
セールスイネーブルメントにはさまざまなアプローチや方法が存在します。一般的なセールスイネーブルメントの種類には以下が含まれます。
それぞれの種類は、企業のニーズや業界に合わせてカスタマイズされ、営業チームが成功するための基盤を提供します。
セールスイネーブルメントの導入には多くのメリットがあります。以下はその詳細です。
セールスイネーブルメントを導入することで、営業担当者は効率的に業務を遂行できます。具体的には、タスクの自動化が繰り返しの作業を軽減し、営業チームはより多くの時間を顧客との対話に費やすことができます。リードの管理も最適化され、追跡やスコアリングが改善され、適切なタイミングでアクションを起こすのに役立ちます。
セールスイネーブルメントは企業の収益向上に寄与します。これは「トップライン(売上高)」を上げるメリットに繋がります。具体的には、リードの増加、効果的なクロージング、長期的な顧客関係の築き方を支援します。これらの要素が組み合わさり、売上高を増加させ、企業の成長に寄与します。
営業組織全体の最適化を図るセールスイネーブルメントは、マーケティングチームにも顧客情報の共有や効果的なコンテンツ提供の面でメリットがあります。
セールスイネーブルメントとマーケティングは顧客情報を共有し、効果的な連携を実現します。営業担当者とマーケティングチームはリードの進捗状況や興味を共有し、適切なフォローアップアクションを実行できます。また、ターゲット市場に関するデータも共有され、ターゲットへの効果的なアプローチが可能となります。
マーケティングが提供するコンテンツはセールスイネーブルメントにおいて重要な役割を果たします。提案資料やプレゼンテーションなどのコンテンツは、営業担当者が顧客に提供するのに役立ちます。顧客向け教育資料も提供され、信頼関係を築き、顧客に価値を提供します。
連携強化により、マーケティングと営業は一体となり、リードジェネレーションからクロージングまでのプロセスをスムーズに実行できます。
海外の大手リサーチ機関であるCSO Insightsが2019年に発表した「Sales Enablement Report 」によると、2016年に32.7%だったセールスイネーブルメントの導入率は、2017年には59.2%にまで急増しました。この割合は2019年まで増加を続けており、パンデミックの影響を受けらなる成長が予測されます。
2021年に発表されたResearch and Markets社の報告書によれば、セールスイネーブルメントプラットフォームの世界市場は2020年におおよそ13億米ドルと評価され、2020年から2027年までの期間において、年平均成長率(CAGR)が19.5%と予測されており、2027年には約45億米ドル規模に成長する見込みです。
セールスイネーブルメントがなぜ注目されているのか、その背後には何があるのでしょうか?このセクションでは、セールスイネーブルメントの需要が高まる背景について解説します。
現代の市場では、顧客のニーズがますます多様化し、個別化されています。これに伴い、企業が提供する製品やサービスのメリットも複雑化し、多様化しています。セールス担当者は、顧客の多彩なニーズに対応し、製品やサービスが提供する価値を的確に伝える必要があります。セールスイネーブルメントは、営業担当者がこの課題に対処し、顧客に最適なソリューションを提供できるようサポートします。
日本を含む多くの国で少子高齢化が進行し、働く人口が減少しています。また、働き方改革が進む中で、効率的な業務遂行がますます求められています。セールスイネーブルメントは、営業プロセスを効率化し、営業担当者が生産的に働くための環境を整備します。これにより、少ないリソースでより多くの成果を上げることが可能となり、企業の競争力を強化します。
デジタル技術の急速な普及と深化は、多くの産業に変革をもたらしました。これに伴い、専門技術や知識の高度化が求められます。セールス担当者は製品やサービスに関する高度な知識を持ち、顧客に専門的なアドバイスを提供する必要があります。セールスイネーブルメントは、営業担当者に必要な情報やトレーニングを提供し、専門知識を高めるためのフレームワークを提供します。これにより、営業担当者は高度な専門性を持ち、信頼性を高めることができます。
セールスイネーブルメントの範囲は多岐に渡り、最適な手法も営業組織によって異なります。ここでは成功に欠かせない共通するポイントに絞って説明します。
セールスイネーブルメントの専門部署を設立することは、成功の鍵です。この部署はセールスイネーブルメントの戦略を立案し、実行する役割を担います。専門部署は営業担当者と連携し、トレーニングプログラムの開発、ツールの選定、成果の評価を行います。専門部署がセールスイネーブルメントに関する専門知識とリーダーシップを提供することで、組織全体の成功に寄与します。
営業担当者間でのノウハウ共有はセールスイネーブルメントの成果に大きく影響します。属人化(個人依存型)を防ぐために、営業担当者が成功事例やベストプラクティスを共有する仕組みを整えることが重要です。内部コミュニケーションと知識共有を促進するためのプラットフォームを導入し、チーム全体が共通の目標に向かって協力できる環境を整備します。
セールスイネーブルメントにおいて、効果的な営業支援ツールの導入は不可欠です。CRM(Customer Relationship Management)やSFA(Sales Force Automation)などのツールは、顧客情報の管理、タスクの自動化、リード管理などを支援します。これらのツールを活用することで、営業担当者は生産性を向上させ、重要な情報にアクセスしやすくなります。
セールスイネーブルメントの成果を評価し、改善するために、効果測定を行うデータ基盤が必要です。データ分析ツールやダッシュボードを活用し、セールスイネーブルメントの効果を定量的に評価します。顧客の反応、リードの変換率、売上の増加などの指標を追跡し、戦略の調整に役立てます。データに基づいた意思決定が、セールスイネーブルメントの成功につながります。
このセクションでは営業力を強化する具体的なフレームワークを紹介します。どの手法も社会的、科学的に検証されその効果が認められています。自社にあるフレームワークから導入をすすめることをおすすめします。
SPINアプローチは、効果的なヒアリングと質問テクニックを強調するフレームワークです。SPINは「Situation(状況)」「Problem(問題)」「Implication(影響)」「Need-payoff(必要性)」の頭文字を表しており、これらの要素を通じて顧客のニーズと課題を深く理解し、効果的なソリューションを提供するためのアプローチです。セールスイネーブルメントによって、営業担当者はSPINアプローチを学び、ヒアリング力を向上させ、顧客との対話を強化します。
「影響力の武器」として知られる説得の手法は、ロバート・チャルディーニ博士によって提唱されました。このフレームワークには、相手を説得するための心理学的な原則が含まれており、それには社会的証拠、希少性、信頼性などが含まれます。セールスイネーブルメントを通じて、営業担当者はこれらの説得の原則を学び、コミュニケーションスキルを向上させ、顧客を説得しやすくします。これは営業プロセスで信頼を構築し、成約率を向上させるための有力なツールとなります。
BANTは、法人(BtoB)営業において基本的なアプローチを提供するモデルです。このフレームワークは、リードの質を評価し、購買意向を判断するための指針として役立ちます。BANTは「Budget(予算)」「Authority(権限)」「Need(必要性)」「Timing(タイミング)」の頭文字を表し、これらの要素を確認することで、リードの質を向上させ、効果的なリードクオリフィケーションを実現します。セールスイネーブルメントによって、BANTモデルを理解し、営業プロセスに組み込むことで、リードの質の向上と成約率の向上が実現されます。
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uSonarの特徴は、搭載する企業情報の網羅性と統合性にあります。
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>>レビューサイトITreview で'7冠'獲得。セールスイネーブルメント部門でもリーダーに
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この記事を書いた人
ユーソナー編集部
MXグループ・編集長
ユーソナー編集部です。
主にBtoB事業を営む企業様に向け、これからの業務のあり方を考える上で有用なデータ活用やデジタル技術に関する情報を発信しています。
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