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顧客動向を可視化する「B2Bデュアルループ」とは

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B2Bの顧客に対するアプローチは大きく「購買活動」におけるプロセス管理と、既存顧客のロイヤリティ向上のステップアッププランを重視してきました。
従来これらの顧客行動は「パーチェスファネル」(または「購買ファネル」など)と「インフルエンスファネル」(または「LTVファネル」など)といった呼称に分け、ファネル形式で可視化されてきましたが、ユーソナー株式会社は新しい可視化のアプローチとして、マッキンゼー・アンド・カンパニーが2009年に提唱した「The Consumer Decision Journey」を独自に再構成し、「B2Bデュアルループ」を策定しました。

本記事では「B2Bデュアルループ」について解説しつつ、ユーソナー株式会社のサービスを活用したアプローチの例についてご案内致します。

目次

B2Bデュアルループとは

B2Bデュアルループ_ブログ内挿入図.png

図解|B2Bデュアルループ(当社独自作成)

B2Bデュアルループは、従来のファネル形式に基づいた「顧客購買ループ」と、情報共有や推奨により発生する「ロイヤリティループ」で構成されています。
それぞれのループを個別に理解するのではなく、相互作用が発生していることを理解することで、顧客行動をより深く理解し、次のアクションを効果的に実行することが可能となります。

「顧客購買ループ」において、顧客は自社の課題にフィットしそうなソリューションを認知すると、情報収集や比較検討などを経て購入段階に至ります。その後、導入後のフィードバックやサービス・製品の満足度調査を通じて社内評価を行い、継続な改善が進んでいきます。
新たな課題やニーズの再認識が発生した場合、顧客は認知フェーズに戻り、以前と同様の顧客購買ループが始まります。
導入により企業活動が一定以上効率化され、顧客ロイヤリティが向上すると、事例化やセミナーなどにより同様の課題を持ちうる顧客への認知拡大が行われ、新たな顧客の獲得が進みます。

「ロイヤリティループ」は、既存顧客による新規顧客の紹介や情報の拡散を示すループです。満足度の高い顧客は、製品やサービスを友人や同僚に推薦したり、ソーシャルメディアで共有することがあります。これにより、新規顧客が関心を示し、新たな購買ループが始まります。
このループは、顧客からの信頼度の高い推薦を通じて行われるものであり、自社のビジネス成長の速度を向上させるのに役立ちます。

B2Bデュアルループ解説|バイヤーイネーブルメントとABM

B2Bデュアルループにおいて、「認知」から「購入」までのプロセスでは「バイヤーイネーブルメント」や「ABM(アカウントベースドマーケティング)」が重要な要素となります。
どちらも顧客の優先的な課題を解決する方法として自社の製品やサービスが適切であり、競合他社よりも自社の方がより大きな効果をもたらすことをアピールする戦術です。

バイヤーイネーブルメントとは、顧客が購買プロセスを進める際に情報を提供する企業活動のことです。顧客ごとに異なるプロセスを理解し、次に顧客が必要とするであろう情報を見極めた上で提供することが重要となります。詳しくは以下の記事もご参照ください。

>>お役立ち記事|バイヤーイネーブルメントとは?

ABMとは、購買可能性のある多くの企業セグメントの中から自社の強みを発揮できる企業をターゲット化し、特定のアカウント(企業)に集中的にアプローチするマーケティングの手法です。
強みの例としては、課題に対応するための機能や応用できる他社事例を多く保有していることなどが挙げられます。詳しくは以下の記事もご参照ください。

>>お役立ち記事|ABM(アカウントベースドマーケティング)とは?

B2Bデュアルループ解説|既存顧客とCXM

B2Bデュアルループにおいて、「購入」後のプロセスでは既存顧客に対する「顧客体験(CX)」の管理が重要な要素となります。これを「顧客体験管理(CXM,カスタマーエクスペリエンスマネジメント)」と呼称します。
「CXを管理する」とは、端的に説明すると顧客の期待値を超える実体験を提供し、顧客の満足度を継続的に高めていく仕組みづくりのことを指します。様々なツールを活用しながら、適切なタイミングで必要な情報や提案(推奨)を提供することが必要となります。

説明文だけではバイヤーイネーブルメントとの違いが分かりにくいですが、CXMとバイヤーイネーブルメントは目的が違うため、提供する情報の粒度も異なります。

バイヤーイネーブルメントでは顧客に購買を促すための情報提供が必要となり、主に投資対効果(ROI)や機能の詳細といった、購買に関わるステークホルダーが共通認識を持つために必要な情報を提供することになります。その上で、顧客の課題にフィットした利用方法を提案します。

CXMでは顧客の満足度とLTV(顧客生涯価値)を定量的に確認・向上することで、企業価値を高め、新たな需要を創出するなどの波及効果を得ることが目的となります。そのためには、顧客特有の状況に合わせた導入手順や活用する機能の仕様といった、運用に関わるステークホルダーが共通理解を作るために必要な情報を提供することとなります。

B2Bデュアルループとデータベースマーケティング

「顧客購買ループ」におけるバイヤーイネーブルメントのフェーズでは、自社にとって理想的な顧客像を想定しながら情報提供を行うことが重要となります。この際、ICP(Ideal Customer Profile,理想的な顧客像)を定義するために用いられるのが企業データベースです。業種や従業員・売上高の規模といった情報や興味関心(インテントデータ)をもとに、自社の強みを最大限発揮できるようなニーズを抱えた企業を絞り込んでいきます。

「ロイヤリティループ」においても、企業同士のつながりや属するコミュニティといった関係性を事前に把握しておくことで、同様のニーズを抱えている企業や波及効果を得やすい顧客の特定が行われています。ここでも企業データベースは活用されており、例えばグループ構成や出身校・所属団体などの情報を得るような機能が提供されています。

CXMのフェーズにおいては、主にCRMツール内の情報を最新の状態に保つためにデータベースが用いられています。また、顧客の先の顧客に関する共通認識を持つためにデータベースマーケティングが導入されているケースもあります。

このように、B2Bにおける顧客行動を理解するために、随所でデータベースやそれを活用したマーケティング活動が行われています。

おわりに

これまで可視化されてきた顧客行動と企業側のアプローチを、より顧客の視座に立って可視化した新たなフレームワークがB2Bデュアルループです。2つのループが相互作用しながら発生するという仕組みを捉えることで、従来の提案活動を効率化させつつ、一見突発的に見えるような高確度の顧客からの問い合わせに対しても優先的かつ適切に対応することが可能となります。

弊社が提供する顧客データ統合ソリューション「ユーソナー」には、国内最大級の企業情報データベースが搭載されており、登記簿などで公開されている情報や弊社が独自に付与した企業特徴や企業同士の共通項を一元的に可視化することができます。
オフラインベースで収集したデータに加えて、ウェブサイトにアクセスしたユーザーの所属企業を可視化するデータ提供機能が備わっており、興味関心や競合との接触状況を推察することができるインテントデータも提供しております。
また、既存顧客と同様の課題を持つ未取引企業を特定し、受注見込み度を予測するAI機能も搭載しております。

詳細についてはぜひこちらのページから、お気軽にお問い合わせください。

この記事を書いた人

uSonar

ユーソナー編集部

MXグループ・編集長

ユーソナー編集部です。
主にBtoB事業を営む企業様に向け、これからの業務のあり方を考える上で有用なデータ活用やデジタル技術に関する情報を発信しています。

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