- 市場分析
AI-DrivenにTAMを算出
更新日: 2023年9月21日
業界調査は、企業のマーケティング活動の中で重要な仕事です。マーケティング施策の立案に向けての戦略プロセス、経営企画においての具体的な予算や目標値を決めていく上で、入念な業界調査を行うことが欠かせません。本記事では、業界調査の方法やポイント、効果的な施策を生み出すための重要な点について解説します。
目次
業界調査について説明する前に、本ブログでいう業界調査の定義をすり合わせしていきます。まず、マーケティングは大まかに①環境分析、②分析をもとにした戦略設計、③具体的な戦術・施策の実施の3段階で進めます。業界調査はこの中で環境分析の一部分に該当します。環境分析の代表的な手法は3C、つまり市場・競合他社・自社の分析を行うことです。この中で業界調査にあたるものは「市場」です。
つまり、業界調査とは、競合他社や自社の情報と照らし合わせることを前提に、該当業界の市場状況や動向を把握することと定義することができます。
では、業界調査を行う、つまり特定業界の市場現況や動向を把握するにはどういった方法があるでしょうか。ここで一例を挙げていきます。
Googleなどの検索サイトで、キーワード検索をかけて調べる方法があります。
網羅的に情報を知りたいなら、調べたい業界の業界団体を探すことが手っ取り早い方法です。「○○業界 業界団体」とGoogle検索することで代表的な業界であればいくつかの業界団体がヒットするでしょう。業界団体のサイトページでは、最新のニュースや市場規模や就労者数などの統計データを中心に確認しましょう。大量の情報が載っており、市場動向に関係のない情報も多くあるため効率的に調べるにはフォーカスを絞ることが重要です。
市場規模を知りたいなら、「○○業界 市場規模 推移」などで調べることで検索が可能です。この方法だと異なる複数の数値がヒットすることがありますが、できる限り政府統計を採用するようにしましょう。「この信頼できるソースを見ています」と言えることが業界調査の信頼性を高めるコツです。
展示会は業界の関係者が一堂に集まる場所です。それぞれのブースには業界の最新技術、新製品やサービスが展示されていますので、展示会でも業界調査が行えます。各企業の戦略や製品ラインナップから洞察することができますので、自社の強みや差別化のポイントを見つける手助けになります。また、オンラインだけの情報ではわかりにくいサービスの特徴なども実物で見ることができるので、質感やサイズ、具体的な機能などを直接確認することができるので、詳細情報を集められます。
展示会での業界調査を行うには、事前に出展企業について情報収集を行なっておくことが重要です。限られた時間で効率よく調査できるように、事前準備を入念に行う必要があります。
業界新聞や専門誌を購読して、最新のトピックや業界の動向を把握することにより業界調査を行う方法があります。業界で話題のプレーヤーや競合他社の活動、新製品のリリース情報などを得ることにより、マーケティング戦略を立てていくことができます。業界内で何が起こっているのかを把握することもできるので、最新の情報を逃しません。紙面はもちろん、オンラインで購読できるなど、用途に合わせて選ぶことができるものもあります。
業界調査をする上で、専門会社に依頼をする方法もあります。豊富な調査経験と専門的な知識を持っている専門会社に依頼をすることで、業界調査にかかる時間コストを削減することができます。依頼する会社により、それぞれ得意としている業界や分野が異なりますので、目的や要件に合った専門会社かどうかを事前に調べることが重要です。調査に必要な費用も発生しますので、予算内で情報を得ることができるようにする必要もあります。また、調査を外注することで期待する成果が得られない可能性もあります。自社で業界調査を行うことと並行したり、状況に合わせて上手に利用することが大切です。
業界調査において、充実した調査結果を得るためのポイントを紹介します。
業界調査を行う際には、特定の業界に関する情報を収集するだけでなく、市場の規模や変化を調べたり、市場動向の把握をすることも重要です。こういった市場調査を行うことで、その業界内での具体的な製品やサービスの需要と競争状況を分析したり業界の現状を理解することで、どのマーケットセグメンテーションが魅力的かを特定していくことにつながります。
業界調査の大前提として、豊富な情報があることが大切です。市場データや競合他社の情報、最新トレンドや市場の将来と方向性を予測できるような情報など、情報が豊富にあることで的確な戦略を行うことにつながります。また、収集した情報をもとに仮説を立てながら検討する作業も必要になるため、複数の情報を照らし合わせることや、様々な情報源と組み合わせて調査を行い、幅広い視点を持つ必要があります。
業界調査を行うときには主観や憶測だけにならず、情報の信頼性やソースの確認、偏った情報は避けていくための注意も必要です。主観的な意見や推測に基づく意見などが見られる情報は除外し、信頼性の高い情報をもとに調査を行うことが大切です。また、提供されている情報が古いままになってしまっている場合も注意が必要です。常に最新の情報にアップデートされている媒体からの調査を行わなければなりません。
業界調査を行い情報収集しただけで終わってしまっては 、マーケティング活動に活かしていくことができません。収集したしっかり分析していくためには、集めた情報をチーム全体で扱いやすい状態にまとめるなど、データ化していくことが大切です。チーム内で共有できるようにする仕組みづくりを行うことで、効率良く戦略を立てていくことができます。
業界全体のトレンドや市場状況を把握するための業界調査ですが、同じ業界内でも個々の企業が持つ特徴や強みを理解しなければ、適切な施策を展開することが難しいという課題があります。同じ業界内でも企業ごとに異なるターゲット市場や顧客層が存在していることに対して、個社の詳細な情報は外部提供されないことが多いです。業界調査を行い適切な施策を行うためには、その企業が独自に持つ要素を明らかにして、その特徴を踏まえて競合との差別化を図る戦略を立て、市場の中で競争優位性のあるポジションを獲得することや、自社の強みを最大限に生かす施策を展開することが重要です。 個々の企業の特徴を理解するために、その企業自体の内部分析を行うことが必要になってきます。また、新興市場や特殊な分野では、情報源が限られてしまい、業界調査がなかなか進まない場合もあります。
業界調査で市場全体の現況を大まかにつかんだら、具体的な構成企業を調べることが大切です。
ただ、特定業界に属する企業を網羅的に調べるのは以外と大変です。とくに中堅企業、中小企業まで網羅的に把握するためには、膨大な情報源を精査したり、場合によっては複数ソースからのデータ購入も視野にいれなければならないでしょう。
弊社が提供する顧客データ統合ソリューション「ユーソナー」なら、日本のほんとんどのビジネス拠点を網羅した法人企業データベースを搭載しているので、全ての構成企業を一覧化できます。業種情報も付与されているため、特定業界での絞り込みも自由に行えます。100以上の情報項目が業界調査のその先を実現します。
業界調査の次は、具体的な企業の情報を確認しましょう。
業界調査を行い適切な施策を進めることで、自社の製品やサービスの改善が進み、顧客満足度を上げていくことにもつながっていきます。企業の売り上げアップのためには顧客満足度が上がることは大切な要素です。企業データベースの活用で個社ごとの特徴を可視化し、業界全体の動向や市場トレンドの情報収集を行うだけの業界調査ではなく、入念な内部分析も含めながら、業界調査を行なっていきましょう。
この記事を書いた人
ユーソナー編集部
MXグループ・編集長
ユーソナー編集部です。
主にBtoB事業を営む企業様に向け、これからの業務のあり方を考える上で有用なデータ活用やデジタル技術に関する情報を発信しています。
ユーソナーは業種・業界問わず
様々な企業において活用いただいております。
ITreview Grid Award 2024 fall
リーダー認定4部門