kintone活用 老舗企業のDX推進
kintone&ユーソナー セット導入、営業データ活用に威力 LBCを共通コードにシステム連携成功、名刺蓄積5倍に
- SFA/MA有効化
- デジタルマーケティング
- 名刺管理・連携
- 株式会社サクラクレパス
- 描画材・文具の製造販売
名寄せ Salesforce連携 BI活用
1万件のデータ重複を解消し、BIツールが威力発揮
不動産業
INTERVIEWEE
三菱地所グループの一員として、企業をメインのお客様とした不動産サービス事業を展開している三菱地所リアルエステートサービス株式会社さま。不動産の売買仲介、オフィス移転仲介、賃貸ビル・住宅の企画、不動産鑑定などを中心に、不動産に関わる企業のあらゆるニーズにワンストップでお応えするソリューションを提供しています。同社では、「勘と経験と度胸の営業」からの脱却を目指し、データドリブン経営を推進。しかし、Salesforce導入後も企業データの重複や不備により、情報活用が進まず、営業の効率低下や経営判断への影響が課題となっていました。そこで選んだのが、Salesforceとスムーズに連携し、企業データの活用促進を実現するユーソナーでした。本記事では、導入の決め手や成果、今後の展望について、Salesforce 全国活用チャンピオン大会2024で優勝もされた打田大輔氏に伺いました。
導入前の課題
導入の決め手
得られた効果
導入前の課題
データドリブン経営への挑戦と1万件のデータ重複による落とし穴
まず、打田さまの担当業務とミッションを教えてください。
打田
当社はデータドリブンな経営を目指しており、その一環としてSalesforceで顧客や物件の情報、商談などを効率よく共有して営業に活用しています。
これまでは営業の「勘と経験と度胸」で会社を成長させてきました。しかしITの発展に伴って大量のデータを素早く分析できるツールが出てきています。またSalesforceにもデータが蓄積されているので、データを活用すれば、さらに営業の勝率も上げられるのではないかということで、2021年頃からデータドリブンな経営を目指しています。
その中で私が担当しているのがSFA/CRMツール(営業支援システム)、BIツール(経営分析ツール)の利活用促進です。
データの利活用というところでユーソナーをご導入いただいていますが、導入前はどのような課題がありましたか。
打田
Salesforceを導入する前は、営業個人の手帳やExcelで顧客管理をしていたので情報がブラックボックス化しており、営業組織全体として有益な情報を活かせない状態でした。そこでSFA/CRMを導入し、会社全体で情報の利活用をする方針が検討されました。
まずは顧客情報を蓄積する目的でシステムを内製化したのですが、これが上手く行かず...
そこでSalesforceを導入したのですが、結局現場が目的を見失ってしまったり、データに不備があったりというケースも少なくありませんでした。
また、Salesforce内部のデータ重複が非常に多い状態だったことも課題としてあり、重複データ数は約1万件にも及んでいました。このデータ重複が原因で、複数の営業担当が一社に対して複数回アプローチしてしまい、クレームに繋がることもありました。
さらに、当社は経営分析のためにBIツールのTableauも利用していますが、Salesforce内のデータが重複していることで、Tableauで結果として出てくる数値も、正しく集計されないという事態が起こっていました。Tableauは経営会議にも使用していたため、正しい結果でなければ、誤った経営判断をしてしまう可能性があります。そのためにも、やはりデータを整備する必要があったのです。
SFA/CRMを活用しようと声を上げても、現場が理解してくれないというのはよく聞きます。特に大変だったポイントはありますか。
打田
これまでExcelで商談の管理をしていたところに「これからはSalesforceで全部管理します」となったので、従来の方法と全く異なる考え方を理解してもらうのに苦労しました。営業のマネージャーを巻き込んで、商談フェーズの定義や確度を半年かけて現場と調整しました。
三菱地所リアルエステートサービス株式会社 デジタル戦略部次長 CRM推進課長 兼務 打田 大輔さま
導入の決め手
データ活用を加速する連携力と情報の網羅性がカギ
従来のデータ管理では、さまざまなトラブルやご苦労があったとのことですが、数あるサービスの中からユーソナーのご導入を決められた決め手は何だったのでしょうか。
打田
SFA/CRMとの連携がしやすい点ですね。データを活用するには取引先や商談、活動の情報だけではなく、API連携で他の基幹システムの情報も集約する必要がありますが、ユーソナーはさまざまなシステムとの連携がしやすいのがポイントでした。
またユーソナーを使ってデータクレンジングすることで重複データをなくし、Salesforce内のデータを利活用できる基盤を整えることができました。
もちろん他社にはない企業データ数を保有している点や、網羅的に収集されていて使いやすい情報の広さなども決め手になっています。
三菱地所リアルエステートサービス株式会社さま 連携イメージ
mソナーもお使いいただいていますが、他の名刺管理アプリとの比較はされたのでしょうか。
打田
3~4社で比較をしたのですが、Salesforceとの連携のしやすさと、現場の営業担当者にとっての利便性を重視してmソナーに決めました。特に現場の利便性は重要だと考えており、実際にデモなどもしてもらいましたが、mソナーが一番使えそうだという意見が多くありましたね。mソナーは他の名刺管理アプリと比較すると情報量が圧倒的に多いうえに、外出先で名刺情報だけではなく、企業情報も自由に検索できるという点は現場担当者にとって大きなメリットだと思います。
得られた効果
営業も経営も効率化!Salesforce × Tableau × ユーソナーで変わる常識
実際にユーソナーをご活用いただいて、約1万件のデータ重複を解消し、データ活用基盤ができたということでしたが、それによりどのような効果が得られたと実感されていますか。
打田
リスト作成や企業抽出の時間短縮と、コスト削減が大きいですね。特に(ユーソナーが独自でラベル付けを行った、企業の定性的な属性である)「ストーリー」を使うことで、企業の特徴をもとにしたリスト化ができる点が便利です。例えば「オフィスを移転しそうな会社」「社宅を持っている会社」「働き方改革を推進している会社」などのストーリーは不動産との相性が良いので、リスト化してアプローチし、成果につながっています。
(ユーソナーが独自に設定した業種区分)「良業種」も営業からの評判が良いですね。総務省の業種では私たちの認識とは違う属性の会社でも、良業種を見ると私たちの持っている属性通りになっているケースが多いので、集計結果のセグメントが分かりやすくなりました。
また、ユーソナー導入前は他社が提供する企業データを都度購入するしか選択肢がありませんでした。データの精度は高いのですが、それを活用するまでに時間やコストがかなりかかってしまうのが難点でした。一方、ユーソナーは820万件の企業データを好きなときに、好きなだけ使えるので、企業データに関わるコストは大幅に減りましたし、アプローチ企業数は圧倒的に増えましたね。
企業データ購入が減ったことに伴ってデータの重複問題も解消しました。企業データを購入していたときは、自社ですでに持っている企業データと突合し、重複チェックをする必要がありました。一方、ユーソナーを導入したことでその作業にかかっていた工数を削減できました。
現場の利便性を考慮して導入したmソナーはどのようにご活用されていますか。
打田
名刺を読み込めば与信情報が見られますし、企業情報を検索し、そこから直接電話をかけたり、地図で本社の位置情報を見たりできるのは便利だと思います。お客様を訪問する前にmソナーをチェックして、業界のニュースを押さえておくことが営業メンバーの中で習慣化しています。
御社ではデータドリブン経営を推進されているとのことでしたが、データ分析の視点でユーソナー導入後の変化はありましたか。
打田
会議のための資料作成にかかる工数が大幅に削減されました。以前は会議の数日前までに資料を提出する必要があったので、会議ごとにExcelで数値を集計して、グラフを作って......と資料作成に苦労していましたが、現在はTableauを活用する運用になり、事前準備は何もしていません。
これができるのも、Salesforceにユーソナーによって正規化されたデータが入力される文化があるからこそです。社長や役員らは「会議資料はSalesforceしか見ない」とまで明言しています。つまりデータの入力がないということは成果が上がっていないということになってしまうので、データ入力の文化はかなり深く根付いてますね。
そうは言ってもデータ入力は手間なので、全てのメンバーが腹落ちしているわけではないと思います。そこで社長や役員から定期的に「なぜデータ入力が必要か」について話していただき、啓蒙活動を進めています。
三菱地所リアルエステートサービス株式会社 デジタル戦略部次長 CRM推進課長 兼務 打田 大輔さま
今後の展望
Salesforce×ユーソナーで思い描く営業勝率向上のシナリオ
最後に今後ユーソナーをどのように活用していきたいか、展望をお聞かせください。
打田
営業の勝率を上げるためにより一層ユーソナーを活用していきたいと考えています。
ユーソナーの企業データやニュース、ライブアクセスなどの情報と、自社のSalesforceに登録された顧客情報をシームレスに連携し活用することで、顧客ニーズを精緻に捉え、サービスを必要としているお客様に対して早期・的確にアプローチできる仕組みの構築を検討中です。
また、データドリブンな取り組みによって、潜在顧客の関心をリアルタイムに捉え、優先度を可視化しながら効果的にアプローチできるようになれば、リード獲得から育成、受注までのプロセスを加速させることができます。これまでは7勝5敗だった結果を8勝4敗、9勝3敗のように勝率を上げていけるのではないかと期待しています。
三菱地所リアルエステートサービス株式会社 デジタル戦略部次長 CRM推進課長 兼務 打田 大輔さま
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