
MA連携 マーケティング活動を効率化
AGC化学品カンパニー、MA自走化に向けユーソナーを導入
~企業データ活用で、メルマガ配信のスピードと精度向上に期待~
- SFA/MA有効化
- 企業属性付与・分析
- AGC株式会社
- 化学、ガラス
インテントデータ 新規アプローチ効率化
プランソナー導入、見込み顧客のニーズを見極め優先アプローチ
サービス業・クラウド型経費管理ソリューション
INTERVIEWEE
出張・経費精算をはじめとする経費管理クラウドソリューションの総合ベンダー、株式会社コンカー様。経費管理の世界にイノベーションをもたらし、世界での利用ユーザーは1億人を超え、市場シェアは49% [出典:IDC]を占めています。マーケティング本部セールスディベロップメント部は、インサイドセールス部隊として、ユーソナーを活用して市場への一層の浸透に取り組んでいます。新サービス「プランソナー」をいち早く導入しインテントデータを駆使する様子をチームの皆様にお話をうかがいました。
導入前の課題
導入の決め手
得られた効果
導入前の課題
商材が増え、広がるアプローチ先。手作業での名寄せ、顧客データの管理に課題
2012年にSAP Concur®が日本に上陸した当時、多くの企業では、紙のレシートを糊付けして経費精算書に添付し、月末に経理へ提出する運用が一般的でした。そうした中、レシートをスマートフォンで撮影し、申請、全てがオンライン上で完結する新しいワークフローを実現したSAP Concurは、経費精算業務に大きな変革をもたらし、日本のビジネスパーソンの業務効率化に大きく貢献されたと感じています。最近の展開について教えてください。
櫻井
弊社は、「企業様の間接費管理を効率化し、ガバナンスの強化と業務の効率化を支援する」ことをミッションとしたサービスを提供しています。主なターゲットは国内の大手企業から中堅中小企業で、特に経理部門、情報システム部門、近年ではDX部門へのアプローチに注力しています。
競合サービスが複数出てきている市場ではありますが、当社の強みは、国内外をまたぐ経費精算ソリューションの提供に加えグローバルでの高い統合性と連携力にあります。これにより、多拠点・他通貨・他制度といった複雑な環境でも一貫した業務運用を可能にしています。
当初は大手企業を中心に展開していましたが、現在では徐々に中堅・中小企業にもターゲットを広げ、市場の裾野を拡大してきました。中堅・中小市場においては、既存の経費精算ツールから当社サービスへの乗り換え提案にも積極的に取り組んでおり、導入ハードルの低減や運用サポートを通じて支援を強化しています。
株式会社コンカー マーケティング本部セールスディベロップメント部・櫻井さま
当初と比べ、最近は商材も増え、市場が広がっているのですね。
山崎
経費精算に加え、出張管理、請求書管理と3つの柱があります。特に中堅中小企業様向けには「スタンダードエディション」を展開し、サービス領域を広げました。「働き方改革」や「DX」といったトレンドを背景にした導入が大きく増加しました。
御社のマーケティング本部内での推進体制やユーソナーとの関係ついて簡単に教えてください。
山崎
マーケティング本部はマーケティング部とセールスディベロップメント部で構成されています。マーケティング部は展示会出展やデジタルなど様々な施策を通じたリード創出を担当し、私たちセールスディベロップメント部がインサイドセールスとして商談の創出を担当しています。当部は、エンタープライズ担当(首都圏中心、西日本)、ラージ(大企業)、ミッド(中堅中小)でセグメントをわけて担当しています。既存のお客様への追加のご提案をする担当や公共セクター担当もいます。各インサイドセールスが、フィールドセールス数名ずつと連携しながら提案活動を行っています。
株式会社コンカー マーケティング本部セールスディベロップメント部・山崎さま
ユーソナー導入当時の課題について振り返りをお願いします。
櫻井
当時は他の企業データベースを使っていましたが、課題は大きく2つありました。マーケティング部では、展示会やウェビナーで得たリード情報の名寄せを、エクセルシートでの突合などほぼ手作業で行っていました。しかし、お客様にフォームに記載いただく情報では、同じ企業の方であっても、社名や部署名が異なっているケースが多く、顧客データ管理に非常に手間がかかっていました。顧客データ管理に法人番号の付与も行なっているのですが、中堅・中小企業においては法人番号の情報が見当たらない、あるいは付与が難しいケースも多く、管理上の課題となっていました。
また、インサイドセールスの立場としても、中堅・中小のリードに対して業種や業界情報を付与することが難しく、セグメントの管理に課題を感じていました。そこで、インテントデータを活用し、アプローチ対象の企業が、どんな競合製品を利用しているかを事前に推測し、アプローチ前に仮説が立てられるようになれば、と考えていました。
他の商材でも同様ですが、現在の消費者は、直接お問い合わせいただく前に、ネット上で入念なリサーチを行なっています。法人のお客様においても、購買前の行動をいかに早い段階で捉えられるかが、今後の営業活動における重要な鍵になると感じていました。
導入の決め手
企業情報は業種・業界まで網羅。決算期別など多彩な企業リストがそろっていた
導入の決め手は、企業情報だったというわけですね。他にはありますか?
櫻井
情報が豊富で、アプローチ中の企業を詳細に分析できる点など、様々な性能を確かめさせていただいた上で、導入を決めました。
ユーソナーの企業データには、業種・業界、企業規模などの情報が付与されており、「この企業はこの業種・このセグメントだよね」といった、部門をまたいだ共通認識が生まれやすくなりました。その結果、どこまでを優先的にアプローチすべきか、といった会話もスムーズになり、インサイドセールスとしての活動の精度向上にもつながっています。
また、「ストーリー」機能では、「海外展開している企業」や「決算期が3月/6月」、「経費精算が増加している企業」「利益が伸びている企業」など、さまざまな切り口で企業を分類できます。こうした分類に基づいて、それぞれの企業特性に合った最適なアプローチメールを送ることができる点にも、可能性を感じました。
また、導入後も、非常にきめ細やかなサポートを頂けたのは大変心強かったです。営業担当、カスタマーサクセス担当の方をはじめ、マニュアルを細かく確認しながら、ミーティングやトレーニングにも丁寧に伴走してくださり、安心して活用を進めることができました。
当初は「サイドソナー」を導入いただきましたが、2025年春から経営戦略プラットフォーム「プランソナー」へ、いち早く切り替えていただきました。
山崎
サイドソナーにあった必須の機能がしっかり移行されていましたし、今後の主力サービスとしての発展性もあるので、あまり迷わず移行をさせてもらいました。
得られた効果
プランソナーのインテントデータを参照し、アプローチ先の優先順位づけが簡単に。名寄せの手間が約10分の1に削減
プランソナーのメイン機能やインテントデータについて、現場担当者はどのようにお使いか、うかがいます。プランソナーでは、企業のIPアドレスからどの企業が自社サイトに来訪しているかが見える「ライブアクセス」機能だけでなく、サードパーティデータをもとに、担当者が設定した任意のキーワードで検索している企業がわかる「興味シグナル」機能を提供しています。
佐藤
私は西日本のエンタープライズ企業を担当しております。アカウントが多いがゆえに1人で当たっていくのはかなり大変でして、アタックリストにいかに優先順位を付けていくかが重要となります。アタックリストに対し、プランソナーのインテントデータで、例えば「インボイス制度」「請求書」、少し前だと「電子帳簿保存法」といった、法律関連のキーワードで検索しているお客様がいないか、をチェックしていきます。もちろん、商材ごとにチェックするキーワードが違うので、出張管理のConcur Travel®の場合は「海外出張」など、サービス特性に関係するキーワードで検索しているお客様から、優先度をつけてアプローチするようにしています。
株式会社コンカー マーケティング本部セールスディベロップメント部・佐藤さま
インテントデータをかなり具体的に使いこなされていますね。
佐藤
アプローチ前に仮説を立てる際には、インテントデータは非常に有用だと考えています。アプローチ前にお客様が何にご関心をお持ちいただいているかを知ることで、ファーストコールでのメッセージングを組み立てることができます。信頼や必要性を感じていただくための重要なデータだと確信しております。
どの企業にニーズがありそうか?だけでなく、どの部門か?まで推測できる機能も、鋭意、開発中です。ぜひ楽しみにお待ちいただければと思います。東海林様はいかがですか?
東海林
私はラージマーケットを担当しており、担当する企業数がとても多いです。実は私自身1月に入社したばかりですが、プランソナーは、私のような新任であってもアプローチ先への優先順位づけを効率的に行えるツールだと感じています。
特に「ミキサー機能」を活用し、「ストーリー」のテーマ、例えば「海外出張が多い企業」「DXに関心がある企業」「海外売上高が多い企業」などを出し、その情報をもとにアプローチ文脈を考え、日々の営業活動に活用させていただいております。
加えて、リストの管理のしやすさも非常にメリットを感じています。例えば、エクセルを使うと企業リストが膨大になってしまい、なかなか進捗を管理しづらく見にくいですが、プランソナーではマイアプローチリストを登録した上で、アプローチの進捗を管理できる「プライオリティ」機能で細かく管理し振り返る、といった使い方ができます。今後入社するメンバーにも伝えたい便利なUI・UXだなと思っています。
株式会社コンカー マーケティング本部セールスディベロップメント部・東海林さま
日常的にお使いの様子が伝わりうれしいです。なにか定量的な効果といったものもありますか?
山崎
マーケティング部では、ユーソナーの導入前と現在で、顧客データの突合、名寄せ作業にかかる時間が体感で10分の1になりました。以前は、企業データの重複の確認は、まったくの人力で、エクセルの関数などでやっていました。ユーソナーを使うようになってからは、単にリストをプランソナーにアップロードするだけで法人ナンバーなど整理の軸となる項目がすぐ付与されるようになりました。
コンカーにおけるプランソナー活用イメージ図
今後の展望
AIが組み込まれた新規サービスのアプローチ先探しでもプランソナーに期待
今後のサービス展開やマーケティング戦略といった点では、どのような方向性でプランソナーの活用がありうるでしょうか。
山崎
引き続き大手企業様向けと並行して中堅・中小企業様向けのさらなる浸透を目指します。今後のプランソナーの活用に関しては、2つの方向性で期待をしています。
ひとつは当社のみが提供している交通系ICカードとの直接自動連携サービス「ICCI(IC Card Integration)」です。これは改札を通過すると乗降駅名、日時、金額といった交通費データが自動でConcur Expense®に連携される非常に便利な機能です。都市部の企業様に特にメリットを感じていただけるので積極的に提案していきたいです。そのため、プランソナーでの各路線沿線の企業に絞り込んだアプローチリストの作成に活用していけそうだと思っています。
もう一つは国内で先日提供を開始したAIによる不正検知サービス『Verify』の提案です。これは、不正な領収書の使い回しや高額請求、私的利用の検出といった38種類以上のシナリオをAIでチェックできるもので、企業のガバナンス強化に役立ちます。こちらは、プランソナーで「業務に対してAIの活用が積極的な企業」や「ガバナンス重視の企業」を抽出して活用できるのではないかと思っています。
当社も企業の位置情報を活用した新サービスを準備中ですので、大いにお役にたてればと思います。本日は貴重なお話、ありがとうございました。
株式会社コンカーについて
世界最大の出張・経費管理クラウド SAP Concur の日本法人で、2010年10月に設立されました。『Concur Expense(経費精算・経費管理)』・『Concur Travel(出張管理)』・『Concur Invoice(請求書管理)』を中心に企業の間接費管理の高度化と従業員の働き方改革を支援するクラウドサービス群を提供しています。コンカーの詳細についてはhttps://www.concur.co.jp/ をご覧ください。
※当社のサービス名や機能名は、取材当時のものです。
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