• 与信・反社チェック
  • 営業戦略
  • 新規開拓・営業リスト
  • 登記簿

なぜ今「登記情報提供サービス」なのか:活用が求められる背景と放置するリスクを解説!

更新日: 2026年8月 7日

DX(デジタルトランスフォーメーション)の進展により、B2B企業の営業・与信管理・コンプライアンス業務において、正確な企業情報・不動産情報をいかに速く取得できるかが競争力を左右すると言われています。その基盤となる公的データの入り口が、登記所の保有する登記情報をインターネット経由で確認できる「登記情報提供サービス」です。
しかしながら、多くの企業では登記情報の取得が担当者任せの手作業にとどまり、全社的なデータ活用の仕組みとして整備されていないのが実情です。

本記事では「登記情報提供サービス」の概要と、登記情報の活用が今求められる背景、取り組まないことによるリスク、そして最初の一歩について解説します。

目次

登記情報の活用を取り巻く現在地

登記情報は、法人の商号・本店所在地・役員構成や、不動産の所有者・権利関係といった、取引の前提となる事実情報を国の制度に基づいて記録したものです。かつては法務局の窓口で登記事項証明書を請求することが一般的でしたが、現在はオンラインでの確認が広く浸透しつつあると言われています。

登記情報への注目が高まっている背景として、以下の3点が挙げられます。

  • 市場環境の変化
    取引先の実在性確認や反社チェック、与信管理に対する要請は年々厳格化しています。新規取引の開始スピードを維持しながら確認業務の品質を担保するためには、一次情報である登記情報を迅速に参照できる体制が求められます。
  • 技術・ツールの進化
    登記情報のオンライン取得が制度として整備され、API(システム間連携の仕組み)を通じて自社システムと接続する民間サービスも登場しています。人手で取得していた情報を、業務システムやデータ基盤に組み込むことが現実的な選択肢になりつつあります。
  • 顧客・取引先の期待水準の変化
    審査や契約手続きの長期化は、顧客体験の観点でマイナスに働きます。取引先側も迅速な意思決定を期待しており、確認業務のスピードがそのまま企業の信頼性評価に繋がると考えられます。

これらの変化が重なることで、登記情報の活用は一部の管理部門の実務から、多くのB2B企業にとって避けて通れない経営テーマへと変わりつつあります。

「登記情報提供サービス」とは

「登記情報提供サービス」とは、登記所が保有する登記情報をインターネットを通じてパソコンなどの画面上で確認できる、法務省所管の制度に基づく有料サービスです(※1)。指定法人である一般財団法人民事法務協会が運営しており、自宅やオフィスにいながら登記情報を確認することができます。

主な特徴は以下の通りです。

  • 取得できる情報の種類
    不動産の全部事項・所有者事項、商業・法人の登記情報、動産譲渡・債権譲渡の登記事項概要ファイル、地図・図面情報などが提供されています。利用料金は1件あたり、全部事項が330円、所有者事項が140円、地図・図面が360円とされています(2026年4月1日改定後の料金、※2)。
  • 利用時間の広さ
    全部事項・所有者事項は平日8時30分から23時まで、土日祝日も8時30分から18時まで利用することが可能です。法務局の窓口に出向くことなく、業務時間に合わせて情報を取得できる点が利点と言われています。
  • 照会番号の仕組み
    取得した登記情報には「照会番号」を付すことができ、行政機関への申請時に登記事項証明書の添付に代えて利用できる場合があります。一方で、画面上の登記情報それ自体には証明文や公印がないため、法的な証明力が必要な場面では登記事項証明書との使い分けが必要です。

取り組まないことで生じるリスク・機会損失

登記情報の活用体制の整備を先送りすることで、企業は以下のようなリスクや機会損失に直面すると考えられます。

  • 与信・コンプライアンス上のリスク
    取引先の商号変更・本店移転・役員交代などの変化を把握できないまま取引を続けると、与信判断の前提が古いままになります。確認の遅れが、貸し倒れや契約トラブルの一因になる可能性があります。
  • 意思決定の遅延
    登記情報の取得が特定の担当者の手作業に依存していると、審査や契約の各プロセスで待ち時間が発生します。データがすぐに参照できないことによる機会損失は、案件数が増えるほど積み上がっていきます。
  • 人材・組織の疲弊
    法務局への出向や紙の証明書の管理、取得結果の転記といった作業は、担当者の負担となる非効率業務の典型です。こうした業務の積み上がりは、限られた人材のリソースを本来注力すべき業務から奪うことに繋がります。
  • 営業・マーケティングにおける機会損失
    登記情報は与信だけでなく、企業の設立・移転・増資などの変化を捉える営業シグナルとしても活用できると言われています。この情報源を持たないことは、競合に対する情報格差として現れる可能性があります。

これらのリスクは短期的には顕在化しにくいものの、中期的には企業の収益構造や信頼性に影響を与えると考えられます。

先進企業はどう動いているか

登記情報の活用に早くから取り組んでいる企業では、以下のような動きが観察されています。ここでは実名を避け、取り組みの類型として紹介します。

  • 業務プロセスへの組み込み
    与信審査や新規取引開始のフローの中に、登記情報の確認を標準ステップとして組み込む動きです。属人的な「必要に応じて確認する」運用から、全案件で同じ品質の確認を行う運用への転換が図られています。
  • データ基盤への統合
    取得した登記情報を、CRM(顧客関係管理システム)やSFA(営業支援システム)上の顧客マスタと紐付けて管理する動きです。営業・審査・管理部門が同じ情報を参照できるようになり、部門間の確認コストの削減に貢献します。
  • 変化の定常モニタリング
    重要な取引先について、本店移転・商号変更・役員変更などの登記上の変化を定期的に確認する体制です。変化を早期に検知することで、与信の見直しや営業アプローチのきっかけとして活用することが可能です。

これらの取り組みに共通するのは、「登記情報の活用は管理部門だけの実務ではなく、経営の意思決定を支えるデータ活用の一部である」という認識です。

まず何から始めるか

登記情報の活用は、大規模な投資から始める必要はありません。以下のようなスモールスタートが有効と考えられます。

  • 第1ステップ:現状の可視化
    自社の中で、誰が・どの業務で・どのくらいの頻度で登記情報や登記事項証明書を取得しているかを棚卸しします。取得件数と作業時間を把握するだけでも、改善余地の大きさが見えてきます。
  • 第2ステップ:ユースケースの優先付け
    与信審査、営業リストの整備、不動産関連の確認など、効果が見えやすい業務から優先順位を付けます。関係者の納得感が得やすいテーマから着手することが、社内の巻き込みに繋がります。
  • 第3ステップ:小さな試行の実行
    「登記情報提供サービス」には一時利用の仕組みもあり、少量の取得から試すことが可能です。対象業務を絞って試行し、作業時間やコストの変化を定量的に確認します。
  • 第4ステップ:体制化とツール活用
    試行の成果を踏まえ、取得ルールや管理方法を定めて体制化します。取得件数が多い場合や自社システムとの連携が必要な場合は、民間の登記情報取得サービスの活用も選択肢となります。

重要なのは「完璧な計画を待たないこと」です。登記情報の活用は小さく始めて学びながら広げられる領域であり、着手の遅れがそのまま情報格差に直結すると言われています。

おわりに

本記事のポイントを3点にまとめます。①登記情報提供サービスとは登記所の登記情報をオンラインで確認できる公的な有料サービス、②活用体制の未整備は与信リスクや意思決定の遅延といった機会損失に繋がる、③現状の棚卸しと小さな試行から始めて体制化とツール活用へ進むことが有効、という点です。

登記情報の活用は、単なる事務効率化のテーマではなく、B2B企業の与信管理・コンプライアンス・営業活動の質を支える経営課題です。本記事で示した現状認識・リスク・初動アクションを参考に、まずは自社での議論を始めることを推奨します。

弊社が提供する登記簿取得サービス「登記ソナー」は、商業登記簿・不動産登記簿をオンラインで取得できるサービスです。初期費用・月額費用のかからない完全従量課金制で、検索は無料、必要な登記簿を最短数十秒から数分程度で取得することが可能です。商業登記についてはAPIによるシステム連携にも対応しており、登記情報活用の最初の一歩から本格的な体制化まで、スピーディーに支援いたします。

詳細についてはぜひこちらのページから、お気軽にお問い合わせください。


※1: 法務省「登記情報提供制度の概要について」
https://www.moj.go.jp/MINJI/minji25.html
※2: 法務省「登記情報提供サービスの利用料金等一覧」
https://www.moj.go.jp/MINJI/minji25-1.html

この記事を書いた人

uSonar

ユーソナー編集部

MXグループ・編集長

ユーソナー編集部です。
主にBtoB事業を営む企業様に向け、これからの業務のあり方を考える上で有用なデータ活用やデジタル技術に関する情報を発信しています。

ユーソナーは業種・業界問わず
様々な企業において活用いただいております。

  • Ministry of Economy, Trade and Industry.
  • Asahi
  • BIZ REACH
  • NITORI BUSINESS
  • FUSO
  • MIZUHO
  • PayPay
  • Ministry of Economy, Trade and Industry.
  • Asahi
  • BIZ REACH
  • NITORI BUSINESS
  • FUSO
  • MIZUHO
  • PayPay
  • RICOH
  • 弁護士ドットコム
  • りそな銀行
  • SAKURA internet
  • SATO
  • 株式会社そぞん情報システムズ
  • Suzuyo
  • RICOH
  • 弁護士ドットコム
  • りそな銀行
  • SAKURA internet
  • SATO
  • 株式会社そぞん情報システムズ
  • Suzuyo

ITreview Grid Award 2026 Summer
リーダー認定6部門

  • ITreview Grid Award 2026 Summer
  • 企業データベース
    ABMツール
    営業リスト作成ツール
    セールスイネーブルメントツール
    反社チェックツール
    名刺管理ソフト

ユーソナーなら、
貴社の課題も解決へ導きます!

導入事例サンプルレポート
ダウンロード

すべての『資料』を見る
導入事例やサンプルレポートをダウンロード

お急ぎの方はお電話にて03-5388-7000受付時間 10:00 〜 17:00(土日祝休)

データ活用による営業DXの決定版

サービス資料

5分で分かる ユーソナー

5分で分かるユーソナー

資料ダウンロード