kintone&ユーソナーをセット導入、営業データ活用に威力

kintoneとユーソナー連携で事業モデル変革に成功

株式会社久世

業務用食材卸売業・PB商品開発

INTERVIEWEE

  • 経営戦略推進室 DX推進専任マネージャー 澤田 真 様

業務用の食材卸売業を中心に外食産業を支える株式会社久世さま。同社では営業活動の高度化と顧客情報の一元化を目的に、kintoneをSFAとして活用。そこにユーソナーの法人企業データベース「LBC」を連携することで、取引先情報の名寄せ、企業グループ単位での把握、名刺情報や与信情報の活用を進めています。 しかしここまでの道のりは決して平坦ではありませんでした。過去2度のSFA導入で味わった苦労や「現場に喜ばれなければ」という強い信念が、3度目のSFA導入と定着を支えました。営業DX推進に携わる澤田 真さまにお話をうかがいました。

  • 導入前の課題

    • 外食産業は変化が激しく、企業グループや拠点単位での取引先の情報を把握し更新し続けることが困難で、売上集計や商談情報の整理に手間がかかっていた
    • 営業担当者ごとに情報が属人化し、案件状況や顧客接点が組織で共有されにくかった
    • 過去2度のSFA導入ではデータの名寄せ・整備の困難さから現場に浸透しなかった
  • 導入の決め手

    • ユーソナーのLBCを共通キーとして活用することで法人・事業所の名寄せに成功
    • 変化する外食産業の取引先情報約5万件を企業・グループ・拠点単位で整理できる
    • kintoneをSFAとし営業現場が日々使う画面で、企業情報・名刺情報と連携できる
  • 得られた効果

    • 営業部門を起点に、商品部門、カスタマー部門、ロジスティクス部門などへkintone利用が拡大
    • 企業グループ/ 拠点単位での把握が進み、営業戦略や物流観点での分析にも活用
    • 正確なデータ管理が前提となりkintone AIで案件レポート生成。会議資料の負担も軽減
    • 部門内コミュニケーションが増え、組織で支え合う営業へとカルチャーが変化

導入前の課題

5万件もの取引先情報と、過去2度のSFA導入失敗。挑んだ"三度目の正直"

まず澤田さまの役割や経歴を教えてください。

澤田

DX、AXの推進、旗振り役です。営業、ロジスティクス、商品開発、カスタマーサポートと、ひと通り現場を経験してきました。そこから強く感じるのは、社内のDXは「現場目線でやらないと浸透しない」ということです。当社では過去にもSFAの導入に挑戦したことが2度ありましたが、現場に響かずうまくいきませんでした。今回、旗振りする立場になり、どうすれば営業現場に使ってもらえるか、かなり考えました。

過去のSFA導入では、どのような難しさがあったのでしょうか。

澤田

当時はコンサルタントの方にも入ってもらい導入しましたが、現場にとっては自分たちの業務に寄り添っている感覚が持ちにくく、営業担当者が日々使うものとして定着しませんでした。当社は「食を通してワクワク感を伝えたい」という社風ですので、3回目の挑戦となる今回は、現場がアプリをつくれてチームカークワークで解決しワクワク感のあるkintoneを選びました。

インタビュー風景2.jpg

株式会社久世 経営戦略推進室 DX推進専任マネージャー 澤田 真さま

ユーソナー導入前の顧客情報管理には、どのような課題がありましたか。

澤田

一番大きかったのは、取引先情報の名寄せができていなかったことです。当時は顧客データが10万件にも膨れ上がっていました。外食産業は店舗の入れ替わりや業態変更、グループ会社の統合、拠点の変更が非常に多い業界です。1カ月の間にも多くの情報が変わっていきます。それらの更新が追いついていませんでしたし、取引先の新規登録も課題でした。 例えばホテルも当社の大切なお得意様ですが、納品場所はホテル一つであっても、お取引先としては宴会場、レストラン、カフェなど多数あり、伝票管理が分かれます。営業マンは新たな顧客と接点を持つごとに新規登録や商談情報を入力していくので、多いケースだと20件ものお取引先があるように見えるが実際はひとつで、全体を通しても4割は重複していることがわかりました。 ロジスティクス部門では、配送先データの地番が全角や半角が入り混じってしまったことで、マッピング表示を導入してもうまく表示できず、困っていました。 結果的に、ホテルに限らず、グループ企業ごとにトータルで当社はどれぐらい売上がたっているのか?ホワイトスペースはどこか?など営業戦略に直結するデータを把握するのにかなりの手間が掛かる状態となっていました。

自社で顧客企業コードを整備することも検討されたのでしょうか。

澤田

もちろん考えました。自社独自のコードを作り、取引先に紐づける方法です。ただ、それを継続的にメンテナンスし続けるのは非常に大変でした。先に述べたとおり、外食産業のお客さまの変化、統廃合や業態変更が早いので、常に人手で修正し続ける必要があります。 SFAを浸透させるなら、まずこの名寄せの問題を解決しなければいけない。そうでないと商談情報を入れても、企業単位やグループ単位で活用できません。そこがずっと大きな悩みでした。

過去2度のSFA導入でもデータ側の課題があったということでしょうか。

澤田

はい。今回は三度目の正直で、SFAとしてのKintoneと、ユーソナーによる情報の集約、どちらもそろったためうまくいったと思っています。

導入の決め手

自前で整備するのではなくLBCという外部データとの連携へ。発想の転換し一気に導入

ユーソナーを検討するきっかけは何だったのでしょうか。

澤田

社内のメンバーが、「ユーソナーの企業情報と紐づければできるのではないか」と言ったことがきっかけでした。以前、提案を受けたことがあったようなのですが、その一言を聞いて私はすごく反応しました。すぐご商談させていただき、LBCという企業コードの考え方を聞きました。「自分たちで企業マスタを整理し続けるのではなく、すでに整備された外部の企業データベースに紐づければいいんだ」。これは、大きな発想の転換でした。

インタビュー風景3.jpg

株式会社久世 経営戦略推進室 DX推進専任マネージャー 澤田 真さま

その後の導入の判断は早かったそうですね。

澤田

早かったと思います。2024年11月頃に具体的なお話を聞き、2025年4月にはスピード導入。それだけ当社が悩んでいたことに対してはっきり解決の道筋が見えたということです。ずっと暗闇の中で悩んでいたところに光が差したような感覚すらありました。すぐ名寄せに取り組んでもらい、現在では約5万件という正味の取引先情報で運用しています。

導入時には、名刺情報の整理も行ったのでしょうか。

澤田

はい。約4万枚分の名刺データもLBCに紐づけ整理することができました。名刺情報は会社全体の重要な顧客接点です。企業情報と名刺情報を統合させて整理できたことで、会社として顧客情報を扱う基盤が整ったと思います。

kintoneとの連携については、どのように評価されましたか。

澤田

kintoneをSFAとして活用していますので、案件を入力する画面で、ユーソナーの企業情報や担当者情報、系列会社、拠点情報などを確認できるようになっています。 営業担当者が入力する時だけではなく、その案件を見る人も、顧客の全体像、たとえばその会社の担当者や関連会社、グループ情報が画面上で確認できる。営業にとっては非常に使いやすい画面になっています。外勤か内勤かによって入力項目を切り替えるなど、現場の声を反映しながら作り込むことができます。こうした柔軟性も、現場への定着では大きい要素ですね。

得られた効果

営業部門から全社へ。kintone活用が広がり、顧客情報が組織の共通資産に

kintoneとユーソナーの活用は、社内でどのように広がっていますか。

澤田

もともとkintoneは、カスタマー部門を中心に約20名規模で使っていました。業務効率化の面では、カスタマー部門のほうが効果を出しやすかったからです。その後、営業部門に導入したことで、一気に利用が広がりました。営業事務を含めて約80名分のアカウントから始まり、その後さらに100名ほどに増えました。現在では、商品部門、カスタマー部門、ロジスティクス部門なども含め、約220名規模で活用しています。 営業部門でSFAがうまく使われだすと周囲の部門にも自然に広がっていくことに気づきました。これもユーソナーとの連携で顧客データが正確に整理できたからと言えます。

ユーソナーの企業データベースの中身は、どのように活用されていますか。

澤田

営業部門では、案件情報に加えて、企業情報、名刺情報、与信情報(評点、要注意フラグ)などを見ています。たとえば、支払い状況や入金状況を追う担当者は、日常的に与信関連の情報を確認していますね。 また、名刺情報は営業だけでなくロジスティクス部門や商品部門も活用しています。誰がどのお客さまと接点を持っているのかが見えることは会社全体での顧客理解につながりますから。

株式会社久世 ユーソナー導入活用ケース データ連携イメージ図

運用1.PNG

住所情報も活用されていると伺いました。

澤田

住所情報は非常に役立っています。都道府県、市区町村、町名、番地などが分かれて管理されているので、物流や拠点別の分析に使いやすいです。困っていたマップの問題も解消しましたし、同じビルや同じ納品場所にどれくらい当社のお客さまがいるか、どの拠点で売上があるかを正確に見ることができます。外食産業や物流に関わる会社にとって住所情報がきちんと整理されていることは、非常に大きな意味があります。 営業情報としてだけでなく、物流戦略や拠点戦略にも活用できる。これは、ユーソナーを導入してみて実感した効果の一つです。

kintone AIが案件を要約。会議資料づくりから、マネジメントのあり方まで変わった

kintone AIの活用についても教えてください。

澤田

部署や営業所を選び、ボタンを押すと、案件情報をもとに現況レポートが一瞬で生成されます。大型案件、確度の高い商談、与信スコアが低く注意が必要な案件などが自動で抽出されます。 たとえば、与信スコアが低く案件金額が大きい場合には「回収リスクに注意が必要なため上司が同行を」といった示唆も出ます。ユーソナーの企業情報や与信情報と案件データが正確に整理されているからこそ、こうしたAIでの分析に活用できるんです。

会議資料の作成にも効果がありそうですね。

澤田

かなりの効果があります。以前は、マネージャーやメンバーが会議のために資料を作る必要がありました。いまは、AIが生成したレポートをもとに確認できます。 毎回ボタンを押して生成するのも大変なので、事務局側で曜日を決め、営業所ごとのレポートをあらかじめ作成しています。これによ、会議の準備時間はかなり減りました。メンバーが作る資料も減っています。 以前は、上司が部下に「ちゃんと報告して」と言う場面が多かったと思いますが、いまはメンバーがきちんとkintoneに入力しているので、上司がそれを見ていないと、逆にメンバーから指摘されることもあります(笑)。

運用2.PNG

案件情報が蓄積されることで、分析の幅も広がりそうですね。

澤田

1週間ずつの案件レポートを複数週分まとめて営業トレンドを分析することもできます。週という点ではなく、期間をまたいだ傾向です。AIによる要約や分析は、まだこれから活用の余地が大きいですが、営業会議やマネジメントの質を変えていく可能性があると感じています。

今後の展望

導入構築プロジェクトはほぼ1人で完結。親身なアフターケアも評価

組織カルチャーに変化。個人商店型から案件を見ながら助け合う営業組織へ

澤田

SFAやデータ活用によって、組織にもよい変化があるとか。 澤田さま:一番大きいのは、業務の内容で会話ができるようになったことです。以前は、営業担当者が個人商店のように動いていました。上司や先輩も「頑張っているか」と声がけはできますが、具体的にどの案件で何に困っているのかまでは属人化していて見えにくかったのです。 いまは、案件情報や顧客情報がkintoneに入って見える化されていますので、周囲の人は内容を見たうえで会話できます。「このお客さまは以前こうだった」「この案件はこう進めたほうがいい」といったアドバイスがしやすくなりました。これはKintoneを運営しているサイボウズさんのチームワークを大切に、が当社の社風に合っておりKintoneを選んだ理由でもあります。

インタビュー風景1.jpg

株式会社久世 経営戦略推進室 DX推進専任マネージャー 澤田 真さま

現場のコミュニケーションが変わってきたのですね。

澤田

休憩スペースなどで社員同士の会話を聞いていると、以前とは明らかに違いますね。単なる雑談ではなく、案件の中身を踏まえた会話が増えています。失敗したことや苦戦していることもわかるため上司や先輩がフォローできます。個人が悩んで抱え込んでしまうようなことも減らせるのではと思っています。 昔はどの企業も長時間働くことで成果を出すようなスタイルでしたが、いまは決められた時間内で成果を出さなければいけません。そのためにも、社員にきちんと武器を用意する必要があります。 SFAや企業データ、AIによるレポートは武器の一つです。顧客を理解し、案件を共有し、周囲と連携するための仕組みがあることでより成果を出しやすくなります。これはユーソナーさんに教わった視点でもありますが、非常に共感できる点でした。 働き方改革につながっているため、転職後に戻ってくる社員もいますし、幸い業界内外からご注目いただいているようです。経済産業省のDX認定も取得できましたが、Kintoneとユーソナー活用を紹介しました。

今後、ユーソナーやkintoneをどのように活用していきたいですか。

澤田

当社は2026年6月に、中期経営計画第2フェーズを公表しました。2027年3月期から2029年3月期までの計画で、テーマは「事業モデルの変革」です。その中で、「オペレーションの変革」「DXからAXへの転換」「次世代人財と女性活躍支援」を掲げています。私が関わっているSFAやデータ活用もこの文脈の一環です。 単に紙やExcelをデジタルに置き換えるだけでは、DXとは言えないと思っています。大事なのは、データを使って、業務や意思決定のあり方を変えることです。またビジネスモデルの変革も出来ているところと、これからの課題も明確になっています。

kintone活用とユーソナーの企業情報を紐づけ、さらにAIを使うことで案件の要約や注意すべきポイントの抽出もしておられる。貴重なお話ありがとうございました。営業そのものや組織を変えていく取り組みを今後も支援してまいります。

※当社のサービス名や機能名は、取材当時のものです

記事公開日:2026年月日

ユーソナーに相談してみる

サービスやイベントに関する情報の受け取りはいつでも停止することができます。当社規定に関しては、「プライバシーステートメント」をご確認ください。

その他の導入事例

お急ぎの方はお電話にて03-5388-7000受付時間 10:00 〜 17:00(土日祝休)

データ活用による営業DXの決定版

サービス資料

5分で分かる ユーソナー

5分で分かるユーソナー

資料ダウンロード