2019年02月25日
登壇頂いた徳井様は、同社のマーケティングに尽力する傍ら書籍の執筆など幅広く活躍の場を広げています。
『オウンドメディアのやさしい教科書。』 『最新SEO完全対策・成功の指南書』
本稿では、徳井様が携った同社のマーケティング施策による「リードジェネレーション」「リードナーチャリング」で成果を引き出すまでの道のりをご紹介します。
ディーエムソリューションズ社では、DECAXという概念を前提としたマーケティングを志向しています。
昨今では、商品でもサービスでも、ユーザー自らがweb上で情報を探し、入手することができます。AIDMAやAISAS、AISCEASに見られるAttention(注意)から始まる従来のマーケティング視点では対応できません。このような購買プロセスの変化に対応した概念がDECAXです。
この考えに従えば「リードジェネレーション」にはユーザーに見つけてもらうところからはじめなければなりません。つまりIB(インバウンド)を志向したマーケティング思索が必要になることを示唆しています。
しかし、徳井様が同社に入社した当初、営業スタイルといえばひたすらにテレアポを繰り返すという非効率なものでした。「デジ研」というオウンドメディアを運営していましたが、集客は見込めず、獲得できたリードの育成ですらままならない状況でした。IBを呼び込むためには、まずオウンドメディアの改善から着手する必要がありました。
IBを狙ったマーケティング思索として、まずはオウンドメディアである「デジ研」の集客の悪さ、コンヴァージョンの低さに目をつけました。
改善策として、マーケティングチームは以下に着手しました。
■基礎的なSEOの改善、サイト構造の見直し
→検索エンジンにより見つけてもらい易くするため、ディレクトリ構造などを根本的に見直しました。
■明確な目標設定、運用ルールの設定
→各ページに意味を与え、定期的なコンテンツ更新に着手しました。
■検索ニーズを考慮したコンテンツ設計
→検索されるワードに合わせ、コンテンツの最適化を図りました。
■次のアクションへの動線設計
→サイト訪問者に問合せ、資料まで辿り付き易いサイト設計に改良。
■コンテンツの効果測定とブラッシュアップ
→さらなるコンテンツ最適化のため、計測→改善のサイクルを繰り返しました。
以上のような、コンテンツマーケティングによる施策を施し、流入3倍、CV10倍へと成果を引き出すことに成功しました。
しかし、結果としては営業の商談数が上がることには繋がらなかったのです。
サイトの見易さ、SEO、検索ニーズを考慮したコンテンツ設計までしたにもかかわらず、なぜでしょうか。
商談に繋がらなかった理由として、従来の営業プロセスでの取りこぼしがあるのでは、と考えました。
直ぐに案件化しなかったリードは放置されてしまうなど、商談機会のロストが起こっていたのです。
このような商談の機会を逃さないよう、リード管理を徹底するための打ち手として、SFAとMAの導入に踏切りました。
SFAは名刺情報や営業活動の管理、MAはリードの行動観測、育成のためのツールとして導入しています。
MAの導入により、ユーザーの行動に基づくアクション設計が行えるようになりました。
営業が追わない見込み客も救い上げ、取りこぼしを防いでいます。
さらに、サイト閲覧履歴から興味関心を予測し、相手にあったセミナーの案内、事例の資料集を届けるなど、1to1のコミュニケーションを実現しています。
リードの流入が確保でき、リード管理の体勢も整ったところで、そこから商談数を供給するためにインサイドセールスを形成しました。
インサイドセールスではリードとの関係構築、商談の創出をミッションとしています。
コンテンツマーケティングによって得たリードへアプローチし、すぐに案件化しなくても接点を持ち続け、定期的なアプローチをしていくことで流入したリードの機会損失を防ぎ、効率的な営業活動を展開しています。
ディーエムソリューションズ社では、以上のようなコンテンツマーケティングの改善。そして、SFA/MA、インサイドセールスの導入により、
リード獲得数5倍、商談率15倍という成果を引き出すことができました。
ディーエムソリューションズ社は、webサイト作成をはじめ、SEOからコンテンツマーケティングまで、Webマーケティングに関する業務をワンストップで支援しています。
マーケティングの全てがオウンドメディア中心である同社は、オウンドメディアの成果報酬型の運営サポートサービスを展開しています。
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ディーエムソリューションズ HP
株式会社ランドスケイプ 湯浅 将史
コンテンツによるナーチャリングでは、顧客の状況に応じたコンテンツを届け、送信した側の狙い通り顧客に期待する行動をさせる必要があります。
第2部ランドスケイプの講演では、コンテンツマーケティングを的確に行うための大前提である、ターゲティングについてお話しました。
コンテンツの作成が滞りなく進んでも、そのコンテンツを送る相手が次の問題です。
自社でアプローチしたい企業。そしてコンテンツが刺さるであろうターゲット。この2つを絞ることができなければ、どんなに優れたコンテンツもナーチャリングに繋げることは叶いません。
本稿では、顧客データによるターゲット設計の手法を解説します。
コンテンツマーケティングでは、顧客の状況に応じたコンテンツを届ける必要がありますが、その実行にはとても煩雑な手間を伴います。
例えば、ある商品のwebページを踏んだからといって、その相手は自社のターゲットとなる企業でしょうか。製造業の企業にアプローチしたいとき、業種の選別が適切に行われているでしょうか。
残念ながら、このようなターゲットを絞るために必要なデータは、それぞれのツール(システム)に散在しており、殆ど集約されていません。
1.営業が訪問して得た情報 ⇒ SFA
2.web上の行動履歴 ⇒ MA
3.役職の有無 ⇒ 名刺管理
4.そもそも取引ある? ⇒ 販売管理
というように、各ツールにデータが散在している状態では、アプローチしたいターゲットを探り出すのも一苦労です。リードの流入数が高まるほど上記のような問題は積み重なります。
コンテンツマーケティングの確度を上げるためには、各ツールに散らばる顧客データを一元化する必要があります。
顧客データ一元化の手法として、ランドスケイプでは、外部データベースの活用を推奨しています。
ランドスケイプでは820万件という国内最大の法人データベースを構築しおり、全てのデータに11桁のユニークコードを付与しています。このデータベースをマスタとし、保有する顧客データと掛け合わせることで、ツール内データの整備、ツール間の連携を可能とし、顧客データの一元化を実現します。(名寄せ・データクレンジング)
以上のような顧客データの一元化を実現した結果、ツール毎に分散する顧客データの集約が可能となり、アプローチしたいターゲットの選別が容易に行えます。
ランドスケイプでの例では、顧客データを有効活用し、ターゲットに合致したメール施策を行った結果
・業種別に送った場合26.98%
・既に取引がある企業の事例を、その企業のグループ企業を特定して送った場合、43.14%
を達成することができました。
事前に頂いたアンケート、さらに来場者の方からの質問、にお応えするパネルディスカッションを行いました。「実務で苦労している点」「成功例と失敗例」など、日々のマーケティング業務に携る実行者だからこそ話せるリアルな意見をお届けすることができました。
今後、「新規開拓営業、営業効率化を促進したい」というご担当者の方、情報収集のために是非、当社のセミナーをご活用下さい。